英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

キエフのクーデタ

 曇り。
 ウクライナのヤヌコビッチ大統領が大統領職を追われた。ウクライナ議会が投票を行い、大統領の更迭を可決した。次の大統領を選ぶ選挙は5月25日に開かれる。ヤヌコビッチ氏が首都キエフを離れ、反大統領派が首都機能を制圧した。いわば無血のクーデタだ。
 ヤヌコビッチ氏は当初、大統領職を退くことを拒否していた。反大統領派を「bandits」と呼び、大統領職にとどまる意向を示していたが、周囲が大勢で職から引きずり下ろした。
 一方ティモシェンコ前大統領は保釈された。2年半に及ぶ投獄生活だった。
 http://online.wsj.com/news/articles/SB10001424052702304914204579398561953855036?mod=WSJ_Home_largeHeadline
 そのティモシェンコ前大統領。ウクライナスー・チー氏のような存在なのだろうか。2004年のウクライナオレンジ革命のヒロインだ。
 ウクライナの出来事はプーチン大統領にとって、大きな失点となった。
 ことはプーチン大統領ウクライナに対し、EU加盟に同意しないよう求めたことから始まった。昨年11月のことだ。これにウクライナ国民が反発し、反大統領運動が始まった。
 ウクライナは親ヨーロッパ的な西側地域と、親ロシア的な東と南部地域があるようだ。後者はヤヌコビッチ大統領の支持基盤でもある。
 最後は、軍隊や警察機構がヤヌコビッチ氏を支持しなかったこと、オルガルヒと呼ばれる富裕層が大統領を支持しなかったことがトドメを刺した。彼ら富裕層はウクライナが分裂することを望まなかったのだ。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/8faf984a-9bda-11e3-afe3-00144feab7de.html#axzz2u1GhCerl