英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

雇用統計プレビュー

 明日、米国の6月の雇用統計が発表される。その事前予想がいつものように出ている。新規雇用者数の増加は16・1万人と予想されている。失業率は5月より0・1%ポイント低下して7・5%。
 民間部門の雇用者数はまずまずの改善ぶりだ。ADP雇用統計は事前予想を幾分上回った。
 http://www.calculatedriskblog.com/2013/07/employment-situation-preview.html
 TimDuy教授がFedのTaperingについて、一考察を物している。先月のバーナンキ議長の記者会見後、Fed幹部が市場の沈静化に努めているが、利上げについての市場の予想はすっかり変化してしまった。量的緩和の縮小は利上げ時期の前倒しを意味するものではない、と説明しているが、なかなか納得してもらえない。
 TimDuy教授は、ニューヨーク連銀のダドリー総裁の講演を手掛かりに、金融政策のシフトを読み解いている。キーとなるのは労働市場に関して言及した部分で、ダドリー総裁は経済には依然として大きなスラックが存在し続けていると解釈される、と述べている。2つの政策目標である雇用と物価がともに弱い中、なぜ量的緩和を縮小するのだろうか。
 説明できるとすると、将来、たとえば2013年の第4四半期の数字が相当良いものであると確信しているケースだ。そして、2014年も引き続いて経済は回復し続けるために、2014年の過熱を事前に防ぐため、緩和を縮小しておくのだ、という見方だ。
 まさに責任ある対応だが、量的緩和はいわば、無責任であることの約束でもある、とDuy教授は述べる。 ”In effect, it is a promise to be responsible. But quantitative easing was always something of a promise to be irresponsible”。
 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2013/07/fed-watch-a-pledge-to-be-responsible.html?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+EconomistsView+%28Economist%27s+View%29