英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ゼロ金利、ふたたび

 ローレンス・サマーズ。
 彼がアルビン・ハンセンのセキュラー・スタグネーション概念を再評価して以降、さまざまな議論が行われた。不幸なことに、この概念は仮説に過ぎないが、現在の状況によく当てはまっているという。
 Fedをはじめとする政策機関は伝統的なパラダイムにとらわれているため、結果的にセキュラー・スタグネーションを実現する作用を強めてしまっている。サマーズの予想では、今後5年以内に、3分の2の確率で、再びゼロ金利もしくはマイナス金利を経験することになるだろう、と述べている。
 とくに批判の槍玉にあがっているのは、先週のFedの利上げ決定だ。これには少なくとも4つの判断ミスがあるという。
 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2015/12/summers-my-views-and-the-feds-views-on-secular-stagnation.html
 TimDuy教授。利上げ後、金融資本市場に起きる変化についての注目点としては、イールドカーブがどのような形状になるか、だと指摘している。過去の経験からすると、利上げ後のイールドカーブはほとんどの場合、フラット化してきた。1年も経たないうちに、10年と2年の利回り差は50ベーシス程度に縮小している。
 問題はこのイールドカーブのフラット化を、Fedがどう評価するか。
 http://economistsview.typepad.com/timduy/2015/12/what-is-the-feds-expectation-for-financial-markets.html