英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

スタグフレーション・ライト

 快晴。テニス日和だが仕事。

 それにしても、民主党政権はよく迷走する。東電救済案に関する枝野官房長官の発言にしても、民主党幹部がいかに資本主義社会のルール(優先劣後関係)を知らないかを象徴している。実に危なっかしい。

 米国やイギリスと比べ、ドイツやフランスなど、ユーロ圏諸国の成長が堅調だ。ドイツの成長率は第1四半期、1.5%となった。フランスは1%成長。これらの成長が、17カ国からなるユーロ圏を債務危機から緩和している。
 http://www.ft.com/cms/s/0/04c0a0da-7d2e-11e0-bc41-00144feabdc0.html#axzz1MHYuHd9o
 ギリシャも0.8%成長を達成している。
 ただ、ユーロ圏内の南北格差も生じている。スペインやイタリアの成長率はそれぞれ0.3%と0.1%。ポルトガルのマイナス0.7%とリセッションに陥っている。
 米国は危機前のピークを超える成長率に戻りつつあるが、英国はゼロ成長にとどまっている。

 前の記事と矛盾するような記事も。エネルギーや食料など、商品価格の上昇が続く一方、成長率は低位にとどまる。スタグフレーションの懸念が浮上しているという。
 http://www.ft.com/cms/s/0/21d6545c-7d89-11e0-b418-00144feabdc0.html#axzz1MHYuHd9o
 「今後は、価格上昇圧力と資源不足がわれわれの生活によって恒常的な課題であり続ける。このことが先進国と新興国の成長をますます減速させる」との警告もある。
 ただ、1970年代に英国はじめ、先進国で起きた20%を上回るインフレを伴うスタグフレーションは起きそうもない。5〜10%のインフレ率と低成長の組み合わせである「スタグフレーション・ライト」とでも呼ぶべき可能性はある。
 ハーバード大のケネス・ルゴフ教授は「少々のインフレは低成長より悪さの度合いが低い。5%のインフレが2、3年続いても世界が終わるわけではない。むしろ利益もある」と述べている。利益というのは、債務が相対的に軽くなることだ。

 中国が自国の夏場の需要を優先し、軽油の輸出を禁止する。
 http://www.ft.com/cms/s/0/ad165aa8-7d8e-11e0-b418-00144feabdc0.html#axzz1MHYuHd9o
 
 ロシアの富裕層の間で、大惨事への不安から地下壕人気が高まっているという。背景にはテロ多発への不安や、来年世界が終末を迎えるとの古代マヤ文明に基づく終末論への信仰があるようだ。
 http://www.bloomberg.com/news/2011-05-12/apocalypse-angst-adds-to-terrorist-threat-as-rich-russians-acquire-bunkers.html
 地下壕は1基40万ドルするという。

 http://mattrognlie.com/2011/05/13/the-practical-irrelevance-of-the-friedman-rule/
 フリードマンルールが実務上は役に立たないというコラム。