英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ドイツの新総裁

 今日は曇り空。昨日はビンラディン殺害で株価が上がったという。人が死んで、儲かる人が出る。何ともやるせない。
 ビンラディンが死んですべて解決、というのは単純過ぎる。テロを含め、終わりのない報復措置の始まりのような気がする。

 欧米各紙は軒並み大きな扱いだ。
 http://www.ft.com/cms/s/0/3bc6bb5e-74e7-11e0-a4b7-00144feabdc0.html#axzz1LFXUSO6t 
 http://online.wsj.com/article/SB10001424052748704569404576299500647391240.html?mod= 
 http://www.nytimes.com/2011/05/03/world/asia/osama-bin-laden-dead.html?hp
 米国ではビンラディン殺害のニュースを受け、熱狂的に(ecstatic)なっていると報じられている。
 ビンラディン急襲作戦はパキスタンの首都イスラマバードの北方、50㌔離れた街で行われた。パキスタンテロリズム対策のあり方に疑問を投げかけたほか、米軍のアフガン作戦の縮小を求める声が強まる可能性がある。
 オバマ大統領は、「これで世界はより良く、安全になる。正義が遂行された」と述べた。  
 海外の反応としては、オランドの外務大臣が「ビンラディンが生きて捉えられたらもっと良かった。司法の場で彼がやったことを応えさせることができただろう」とコメントした。
 
 ドイツ・ブンデスバンクの新しい総裁について。
 http://www.ft.com/cms/s/0/c54a406a-74e9-11e0-a4b7-00144feabdc0.html#axzz1LFXUSO6t
 先ごろ辞任したウェーバー総裁の後任に就いたJens Weidmann氏が就任後初のスピーチを行った。氏は「普通の金融政策」への回帰を求めている。つまり、より一層の利上げを求める姿勢を鮮明にしている。
 伝統的なブンデスバンクの政策、つまり、タカ派的な姿勢を維持する姿勢を示唆した。
 氏は1968年生まれ。IMF、ドイツ経済諮問委員会の事務局長などを経て、5月1日に就任した。まだ40代前半と若い。
 短期の危機対応手段が長期の投薬として投与され続けると、深刻な副作用が出ると述べた。
 ECBは先月、FedやBoeに先駆けて利上げに踏み切ったが、トリシェ総裁は連続利上げの言質をとらせないようにしている。今週木曜日に理事会がヘルシンキで開かれる。
 正常な金融政策への回帰は、ユーロ圏の中央銀行家にとって明確なチャレンジだ。出口について問われているのは、出るかどうかではなく、いつ出るかだ、とWeidmann新総裁は述べている。
 ドイツ国民はいまだに、非常に保守的なブンデスバンクを第二次大戦後の経済復興の象徴として尊敬している。英国のロイヤルウェディングと同じくらいドイツのエスタブリッシュメントにとって大事だ、と揶揄されるくらいだ。
 Weidmann氏にとって厳しい批判もある。政権との近さから、ブンデスバンクの独立性を疑われかねないことだ。