英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

コラム・クルーグマン

 今日も夏日。暑中見舞いを出そうと思ったら、立秋を過ぎていた。残暑見舞いでないといけないらしい。用意した葉書を買い直すことにする。
 今日のテニスは日中と夜のダブルヘッダー。相当暑くなりそうなので、体力が持つかどうか。

 日曜日で電子版の更新がほとんどないので、クルーグマンのコラムから。
 アメリカの政治はペテンにかかりやすい、と述べた後、「ペテン師」(flimflam man)と槍玉に挙げているのは、ウィスコンシン州選出の下院議員のポール・リャン氏。アメリカの未来のロードマップという、政府予算の支出や税制についての大規模な修正案の責任者だ。メディアは彼のことをたたえ、共和党の財政に関する良心、と賞賛している。
 リャン氏の計画では、支出と税金の大幅なカットを訴えている。結果、2020年までに政府の財政赤字は半減されるという予測が出ている。
 しかし、リャン氏の予測通りにはならない。計画通りに実施されると、政府の歳入は向こう10年間で4兆ドルも落ちる。結果、政府の財政赤字はむしろ膨らみ、2020年には1.3兆ドルになる。リャン氏の計画は、中流層の利益を減らし、富裕層の税金を減らそうというものだ。
 歳出は、あらゆる歳出は向こう10年間伸び率ゼロになる。物価の伸びや人口の伸びを加味すると、実質25%の歳出カットに相当する。2020年以降の主な歳出削減案は、メディケアの削減だ。つまり、メディケアを解体し、バウチャーを渡して、自身で保険に入るよう促す。これは現行の仕組みよりコストがかかる。