英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ムーンショット計画

 快晴。

 米国でもいわゆるムーンショット計画による経済浮上策が出ている。数兆円を使い、中間層を立て直す計画である。しかし、議会やウォールストリートの抵抗に遭っている。

 バイデン政権発足から100日が経過した。政権に関するシリーズ論考の一つ。

 https://www.ft.com/content/ffb784da-a06d-4b01-87bd-e526f2cebc19

キャピタルゲイン課税と経済成長

 晴れ。

 ホワイトハウスは富裕層への増税に向け、政治的なペースを加速させている。大統領の経済顧問によると、より高い税率が経済の投資を阻害するエビデンスはないという。過去30年から40年を調べたところ、キャピタルゲイン課税と投資との相関はない、という説明だ。

 バイデン政権の経済アドバイザーは、キャピタルゲイン課税と長期の投資との間に関係はないと説明した。1カ月以上にわたり、ホワイトハウスは富裕層への課税を強化しようと闘っている。大規模な歳出増加策の財源とするためだ。

 月曜日にはブライアン・ディース氏がホワイトハウスで記者団に説明した。ディース氏は国家経済諮問会議の議長である。ベンチャーキャピタルやアーリーステージ向けの投資資金がどこからやってくるかを見ると、実際には年金基金ソブリンウェルスファンドからやってきており、それらは別に税制の影響を受けていない。

 今週、バイデン氏は新たな経済政策案を提示するとみられている。その規模は1.5兆ドル以上にのぼり、チャイルドケアなどが含まれている。この計画の財源とするため、富裕層向けの税率を引き上げることをホワイトハウスは提案している。キャピタル課税を2倍にし、100万ドル以上稼ぐ人への配当に課税する。

 これはウォールストリートやシリコンバレーで働く人々にとって厳しい。だが、議会でこの案を可決させるのにはハードルがある。

 https://www.ft.com/content/756eb14b-ca03-4fe5-9f32-39a41c9444c0

 インフレ圧力が強まる中、米国企業は製品の値上げを計画しつつある。

 https://www.ft.com/content/52dc058d-7a6d-4cd0-898e-84bd7f6806a7

ドラギのイタリア

 ドラギ首相率いるイタリアが変貌を遂げようとしている。フランスやドイツに接近し、EUのモデル国へ変貌を目指す。

 2年前まで、イタリアはEU内部における最貧国に陥る可能性があった。それを恐れたマクロン大統領はローマから大使を召還しようとしたことがあった。

 こうした動きについて、当時のイタリアの外交官らはますます孤立し、イタリア政府はEUの力を弱めようと欲する政治家に率いられた、信頼のおけない、不安定な相手国であると多くの人々にみられていると受け止めた。そして、モスクワや北京政府にもてあそばれる危険性があると。

 しかし、ドラギ首相が首相について3カ月も経たないうちに、ローマだけでなく、パリやベルリンからも、コロナの中にあって、EUの取り組みを議論しつつあると受け止められるようになった。今やイタリアはEUのモデルであるという賞賛の声も聴かれるようになったのだ。

 月曜日にはドラギ首相は、EUの復興基金やローン1900億ユーロを使うイタリアの計画を説明する予定である。イタリアは現在、1990年代以降としてはもっとも多い財政赤字を計上する見込みである。

 https://www.ft.com/content/16746362-c1ea-4bf0-a3ea-a2908102ac65

エクソンモービルへの警告

 晴れ。

 エクソンモービルの投資家は、温暖化ガス排出目標からくる会社の存続に関わるリスクを警告している。石油会社の価値が破壊されかねないと指摘したうえで、ヘッジファンドが経営陣の一新を求めている。

 エクソンに警告しているのは、エンジンナンバー1というヘッジファンドエクソンモービルはその会社の将来を化石燃料に留め置かれているとして、存続にかかわるビジネスリスクにさらされていると指摘している。

 エクソンモービルは、エネルギーの転換に際し、自身の価値を守るための信頼できる計画をいまだ持っていない。そう指摘するのが、エンジンナンバー1というヘッジファンドだ。

 エクソン化石燃料を捕捉する技術に注力しているが、その捕捉率は自社の排出するガスの1%にも満たないという。

 https://www.ft.com/content/5ab010de-43c8-4b60-80f2-020f01610eee