英字紙ウォッチング

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ドイツ・クリスマスマーケット事件の余波

 快晴。

 ドイツで起きた車の暴走事件。容疑者はサウジアラビア出身である。サウジはドイツに対し、警告を発している。

 この事件の被害者は、5人が死亡し、200人以上がけがをした。クリスマスマーケットで混雑する中に車で突入した。サウジ政府はドイツに対し、拘束された男性に関し警告を発している。

 容疑者はSNSに大量の投稿をしており、欧州へのムスリム移民を隔離すべきだというイスラム教への厳しい批判者であるとしていた。そしてここ数か月間、ドイツ当局への敵意を募らせていた。

 金曜日夜の襲撃により、5人が死亡した。容疑者はその場で逮捕された。容疑者はサウジから2006年にドイツにやってきた50歳の医師である。

 今回の事件は経済不振や政治の不確実性が漂うドイツのムードを一層暗くするものになっている。11月にはショルツ首相率いる3党連立政権が崩壊した。

 8年前にはベルリンの同じクリスマスマーケットにおいて、イスラム国の戦闘員が同様の事件を起こした。この時は12人が亡くなった、ドイツ史上最悪のテロ事件となった。

 ショルツ首相は土曜日に現場を訪れた。

 容疑者サウジを去った際にイスラム教を公式に棄教した活動家だった。リヤド政府の体制に反対するWebサイトを運営している。とくに女性に対するサウジ政府の姿勢に批判的な姿勢をとっており、サウジから脱国し、欧州諸国に難民申請をする手助けをしていた。

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