晴れ。
カナダのトルドー首相によるインド批判が波紋を呼んでいる。アメリカと英国を巻き込んだ論争になっている。
6月18日、インドのことをテロリストだと考えているカナダ人のシーク教徒指導者がバンクーバーの郊外の寺で駐車場に車を止め、車の中に座っていた。その時、2人のマスクをした男が彼を遅い、撃ち殺した。
9月18日、カナダのトルドー首相はオタワで議員らに対し、カナダの安全保障担当者の信頼できる情報によると、殺害はインドが関係している、と述べた。
この発言は民主主義国家のリーダーの発言としては異例のことだ。トルドー首相によると、インドのモディ首相とこの件を話し合い、9月10日のデリーで行われたG20サミットの非公式会談で話題にしたという。そして、インドに対し、捜査に協力するように求めたという。
トルドー首相は議会で、カナダの土地でカナダ国民が外国政府の関与によって殺害されるようなことは主権の侵害であり、受け入れられない、と述べた。
カナダとインドの両国間関係は冷え切っている。トルドー首相の発言から間もなく、カナダの外務大臣がインドの情報機関の幹部の国外追放を宣言した。しかし、インドの外部省は政治的な動機に基づくものだとして関与を否定している。そして、報復措置としてカナダの外交官の国外追放を宣言した。さらに、カナダがパンジャブ地方や北部インドのシーア派教徒の独立を支援しているとして、非難を加えた。
原油価格は引き続き高騰。95ドルを超えている。供給不足が油価を押し上げている構図である。ロシアとサウジによる減産が効いている。
原油価格は2023年としては初めて、95ドルを超えた。サウジとロシアによる減産が押し上げている。 ブレント原油先物は95.33ドルをつけた。100ドルが迫っている。
価格が上昇しているにも関わらず、サウジとロシアが減産に踏み切ったことが、先進国の間で緊張感を高めている。
原油高はインフレを抑えようとしている中央銀行にとっても挑戦状を突きつけられた格好である。サウジとロシアは年末まで減産を続ける構えだ。原油市場はこの2国に牛耳られている。
https://www.ft.com/content/43f904eb-fb6a-4567-b8ee-a69cc16c7538
20日のFOMCを前に、米国債利回りは16年ぶりの高い水準をつけている。原油高がインフレ懸念を巻き起こしている。20日のFOMCでは政策金利据え置きが予想されている。ただ同時に、引き締め姿勢はこれまでよりも長く続く可能性も示唆されそうだ。
ベンチマークとなる10年もの国債の利回りは4.371%をつけた。2009年11月以来の水準である。
明日には、いわゆる「ドットチャート」が公表される。経済と政策の見通しを今後数年分、示される。
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