世界インフレの動向。金利が上昇しているのに、なぜインフレを抑えることができないのか。労働市場がひっ迫し、住宅取得需要が強いことが、物価の安定の回復を遅らせている。
中央銀行は1990年以降としては、もっともはやいペースで金利を引き上げている。しかし、過去10年でもっとも厳しいインフレはいまだ抑えることができないでいる。
多くの人がこのインフレの波がいかに大きな問題であるか、認識するのに遅れた。主要20か国の中央銀行は平均して3.5%ポイント政策金利を引き上げた。しかし、FedもECBも、2025年初めまで2%目標を達成できないと認識している。
総合指数は低下しているが、コアインフレ率や労働市場のひっぱくはまだまだ続いている。そのため、インフレ圧力はまだ残ると考えられている。
積極的な利上げにも関わらず、インフレ圧力が強いのはなぜなのだろうか。
金融政策の効果はたいがいはラグをもって現れる。通常、18か月かかるとされている。主要国の中央銀行が利上げをスタートさせて、まだ1年も経っていない。シティのチーフエコノミストは、おそらく金融政策は数十年前ほど強力でなくなっている、と述べている。
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