ラジャン教授。金融政策とインフレの罠。
これまで、低いインフレ率に対応するためにより柔軟な政策フレームワークが採用されてきたが、今後Fedはもっとも異なる経済レジームに直面することになる。
米国で広がる物価上昇の波は、輸送やエネルギー、労働市場に広がっている。中央銀行はこうした事態にどのように反応すべきなのだろうか。
その一部としては、テーパリングの後に金利を引き上げていくことがあげられるだろう。2022年7月とみられているテーパリング完了の前倒しもあるかもしれない。にもかかわらず、一部のFOMCメンバーはFedがビハインド・ザ・カーブに陥るかもしれないと懸念している。
そのため、利上げをより柔軟に、かつ高い水準に、かつ長期になるように行うことが望ましいとしている。クラリダ副議長はテーパリングのスピードを速め、12月会合で話し合う必要性を強調している。