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ECB、025%利上げは続くのか

 晴れ。

 ECBが0.25%の利上げに踏み切った。ラガルド総裁はさらなる利上げ継続を示唆している。

 ECBは木曜日、0.25%の利上げに踏み切った。インフレとの闘いにまだ勝利していないと位置づけている。

 ECBのラガルド総裁はベンチマークの預金利率を引き上げた。ラガルド総裁は「われわれはまだ休止状態ではない。これは特にはっきりしている」と述べた。しかし、借入コストは制限的な領域に入っており、利上げのペースを決めるにあたって信用収縮の兆候をみるのが重要なファクターである、とも述べた。

 エコノミストらは7月までに3.75%まで金利を引き上げるのではないかとみている。この水準は2001年以来の水準である。

 今回0.5%利上げから0.25%利上げに切り替えたのは、ユーロ圏の借り入れコストのピークに到達するのはそれほど遠くないことを示している。

 ECB理事会後、通貨ユーロはドルに対して0.4%下げた。

 大西洋をはさんだ両大陸の中央銀行は、昨年から劇的なスピードで政策金利を引き上げている。いずれもインフレへの対応である。しかし、物価上昇圧力は低下したものの、信用収縮が始まり、多くのエコノミストは利上げサイクルは終わりに近づいているとみている。実際、Fedは今週のFOMCで利上げは最後かもしれない、とにおわせている。

 しかし、ユーロ圏のインフレは依然としてECBの掲げる2%目標を上回っている。3月のインフレ率は6.9%、4月はこれを超えて7%に到達した。

 ラガルド氏は、何人かの委員が0.5%利上げを支持したと述べた。そして、インフレ見通しは高く、かつ長く続きそうだと述べている。

 同時にECBは償還がきた債券買取を抑え、バランスシート縮小を模索している。2015年以降、ECBは債券を買い取ることでバランスシートを拡大し、現在はその資産を月額150億ユーロのペースで減らしてきた。7月以降はこのペースを月額250億ユーロに拡大させる。

 しかし難しいのは利上げが米国の銀行セクターの混乱の一助になっていることだ。

 https://www.ft.com/content/bd3c28cc-3407-45a9-9c72-9c89c9aa9740

 カーライルに新トップが就任した。現在の時価総額は同社のブランドや資産規模に見合っていないと主張している。

 ハーヴェイ・シュワルツ氏が新しいCEOに就任した。他のライバル会社と比べ、時価総額にギャップがあると指摘している。

 しかし、木曜日にカーライルは通年の業績見通しを修正した。企業のバイアウトが昨今の逆風を受けて低迷しているからだ。シュワルツ氏自身も第1四半期の業績に満足していないとカンファレンスコールで述べた。

 このコメントが出た後、カーライルの株価は13%以上下がった。

 https://www.ft.com/content/a9ed9f67-c21d-4cf5-8825-a9e8b9bf6f82