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トランプ起訴状が明らかに

 曇り。

 トランプ氏が37の罪状で起訴された。機密書類を持ち出した容疑である。

 連邦政府の検察官はトランプ氏に関する37の容疑を記載した起訴状を金曜日に公開した。起訴状は、米国の前大統領が何度も嘘をつき、政府にとってもっともセンシティブな安全保障にかかわる資料を不法に保持していることをあいまいにしてきた、と指弾している。

 起訴事実の大半は直接的には、トランプ氏が高度な機密書類を不当に保持していたことを指弾している。それは連邦政府当局が法的に要求していたにも関わらず、である。書類の大半はアメリカ人以外には公開されない書類であった。

 起訴状は同時にトランプ氏がもくろんだ手の込んだごまかしも詳細に記している。捜査官らをだますための試みである。書類の入った箱をマール・ラーゴの別荘の複数の部屋に置くことも含まれている。その部屋は、彼の顧問弁護士も見つけることができなかった。

 こうした動きは法の動きを妨げる陰謀の罪につながる。最大で20年の懲役刑に相当する。

 今回の起訴は司法省の特別検察官であるジャック・スミス氏が行った。米国史上では初めて、前大統領が連邦犯罪で訴追されるという局面になった。

 スミス氏は「われわれは一つの法律の体系を保持しており、それはすべての人に適用される」と述べた。スミス氏は公衆に対し、起訴状を読み、今回の罪状の広がりと罪の重大さを理解してほしい、と訴える。

 トランプ氏が隠し持っていた書類の中には、外国の核兵器能力についての資料もあった。また、外国によるテロリスト行為への支援について書類もあったという。

 しかし、起訴状の大半は書類そのものというより、2021年に大統領職の任期を終えた後、トランプ氏が書類を隠した行為に焦点が当てられている。

 検察官は同時に、トランプ氏が訪問したリサーチャーらに対し、外国への攻撃計画について話をした録音テープの書き起こしも作成している。この中で、トランプ氏は「これは機密だ」と述べており、保有する書類が機密書類であることを彼自身が認識していたことを示唆している。

 起訴状はトランプ氏だけでなく、トランプ氏の仕事を補佐していた付き人も訴追している。名前はWaltine Nauta氏。トランプ氏の要求に従い、マール・ラーゴの別荘周辺に書類の入った箱を映した。

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