曇り。
ウクライナ情勢。ウクライナ軍がハルキウ周辺で電光石火の攻勢に出ている。ロシア軍は混乱に陥っているようだ。
ロシア軍もイジュームなどの戦略的拠点から撤退したことを認めている。ロシア軍は土曜日、ウクライナ北東部の軍事拠点を放棄している。前線における明らかな潰走である。
ロシアの防衛省はロシア軍がイジュームの戦略都市から撤退したと述べた。軍を再編し、ドネツク地方の南東部に転戦させるという。2月のウクライナ侵攻以降、今回の転戦は最大のものになる。
これは戦局がターニングポイントを迎えた可能性を示している。今回のウクライナ軍の攻撃により、数千人のロシア兵が捉えられ、装備も多数捕獲された。
ゼレンスキー大統領は毎夕行っているビデオ演説の中で、9月初旬以降、約2000キロの領土が解放された、と述べた。ロシア軍兵士に対し、降伏を呼びかけており、ウクライナ政府としては、ジュネーブ条約に基づき、ロシア兵に公平な扱いをすると約束した。
SNSに投稿された動画によると、びしょ濡れのロシア軍が車や装備、食料を置いたまま、持ち場を急いで放棄している様子が撮影されている。地元の住民は解放された村井において、ウクライナ軍の前進を歓迎している。
世界は当初、ロシア軍が敗北するとは思ってもみなかった。しかしいま、世界はロシア軍の敗北を目にしつつある。ウクライナの防衛大臣はこのように述べた。
南部のヘルソンでも反撃に出ているが、東部と違い、進撃は少し遅れているという。
ロシア政府は珍しいことに、軍展開の転戦を認めている。
ウクライナ政府はまだ公式にイジュームの回復を認めていない。しかし、SNS上などにはウクライナ軍が国旗を掲げていることが確認される。
ドイツのべアーボック外務大臣は今回の進撃を希望の瞬間であると歓迎している。国連総会とクリスマスの間の時期が重要であると述べ、西側諸国による軍事支援の重要さも指摘している。
軍事アナリストによると、ウクライナ軍は2つの攻撃を同時に仕掛けたようだ。ロシア軍は失敗を恐れるあまり、中央集権的に意思決定している。しかし、複数の方向から攻撃されると、この意思決定の方式は弱い。
ウクライナ軍はさらに東方の都市に向けて進軍している。ある軍事司令官は、今回の敗北は1943年以来となる、ロシア軍にとって最も大きな敗北であり、破滅であると述べた。
キエフは戦勝に沸いているが、喜び過ぎを戒めている。補給線は伸びすぎており、ロシア軍の再奪回も考えうる。ヘルソン周辺では1200人のチェチェン人兵士が増強されていると言われる。
https://www.ft.com/content/2a26a9d9-9866-4479-b2c5-aeee791e6e0e
エコノミストより。同趣旨。
https://www.economist.com/europe/2022/09/09/ukraine-seizes-the-initiative-in-the-east
NYT。今回の反転攻勢は戦争の性格を変えるかもしれない。
https://www.nytimes.com/2022/09/10/world/europe/ukraine-offensive-izium-donbas.html