米国、中古車価格が急上昇 - 英字紙ウォッチング

　雨。

　米国では中古車市場がインフレを後押ししている。一種、狂乱物価になっているようだ。

　供給の制約と需要の増大が中古車価格を押し上げ、Fedもこの動きを注視している。

　最初に出てくるのはメリーランド州の中古車ディーラーの事例。通常より5割高でフォードのピックアップトラックが売れたという。中古車価格が全米で急速に上昇している。車の市場は米国におけるインフレ圧力の中核にある。そして、ワシントンの政策担当者も多大な関心を寄せている。

　というのも、中古車価格の上昇が長引くと、それが物価の上昇と広がりを招き、子の数十年で初めての本格的な物価上昇を招くからだ。

　4月の中古車価格は前年比で10％上昇した。年初比では21％の上昇である。そして、コアインフレ率は3％上昇となった。

　今のところFedは物価上昇は一時的だとの姿勢を崩していない。

　世界的には食料価格も上昇している。国連のFAOによる食料価格インデックスによると、2011年以降としてもっとも高い上昇を記録した。

　食料価格の上昇は、食料を輸入に頼る貧困国にとって大きな打撃となる。