これは良い論考。
1918年から1920年にかけて流行したインフルエンザパンデミックの教訓をもとに、コロナウイルスと経済活動のトレードオフを論じている。
43か国のデータをもとに推計すると、インフルエンザの死者は当時3900万人にのぼった。世界人口の2%に相当する。現在に直すと、1億5000万人に相当する大きさである。
第1次世界大戦の影響を排除すると、GDPや消費は6%から8%落ち込んだ計算になるという。
現在行われている大規模な政策は、ダメージを限定するという意味で正当化できるが、死者の数と経済活動の落ち込みはトレードオフにある。そして、今の議論として欠けているのは、このトレードオフをどう考えるか、という議論である。
https://voxeu.org/article/coronavirus-meets-great-influenza-pandemic