英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

韓国駐留米軍を撤退せよ

 曇り。連休後半が始まる。
 ニュースで話題になっていた元記事。Foreign Affairsより。「朝鮮半島平和への真の道筋」と題されている。
 板門店における12時間は、予期せざる平和の奇跡を生むことになった。板門店宣言により、金正恩氏と文大統領は戦争状態の終結を宣言した。昨年の核危機を考えれば、このような転換は超現実的でもある。しかし、私自身が過去3回の首脳会談(2000年と2007年、2018年)に出席した後考えるに、今回の会談は真の進展を象徴している。
 多くの評論が残された困難に言及しているが、たしかに重大な問題ではあるが、こうした指摘は先週達成されたことの多くを見失っている。両首脳はハイレベルの約束だけでなく、具体的なスケジュールも決めた。これは数か月という単位ではなく、今後数年という単位で達成されていくことだろう。今後、米国や中国を交えた3者もしくは4者協議が行われる。その目的は戦争状態の終結を宣言し、平和条約を結ぶことになる。
 こうした約束の重要性を超えたところに今回の会談の重要性がある。今回は過去の合意と異なり、軍事政治的な問題を優先させたところが画期的だ。
 核問題を2国間のテーマとしたことも画期的である。これまで北朝鮮は核問題は米国との間でだけ存在すると主張してきた。
 会談を通じて、キム主席は現実的だった。彼は韓国に駐在する米軍の撤退や削減に言及しなかった。米韓同盟の状態にも言及しなかった。
 なぜこうした会談が実現したか。一つはキム主席の戦略的な判断だ。キム主席は韓国との経済的な交渉を求めていた。そして、文大統領を通じてトランプ政権と接近したいと思っていた。そして、米国のトランプ大統領のキム主席に対する圧力だ(もちろん、こうした中に安倍首相の名前はまったく出てこない)。
 この先もちろん、困難な道のり(a rocky road)が待ち構えている。たとえば、CVIDと呼ばれるプロセスと北朝鮮への見返りの順番である。より重大な問題は、キム主席が本当に核施設や爆弾を排除する意思があるのかどうかだ。
 5月後半に行われる米朝首脳会談を前に、ボールは米国側に投げ入れられた。
 問題の記述は最後から2番目の段落で言及されている。
 韓国も北朝鮮と同様、国内要因の制約から自由ではない。もし平和条約が調印されたら、在韓米軍に何が起きるのか。平和条約後、韓国に在留し続けることを正当化するのは困難になるだろう。しかし、国内の保守勢力からは、米軍撤退や削減について強い反対が存在する。
 https://www.foreignaffairs.com/articles/north-korea/2018-04-30/real-path-peace-korean-peninsula