英字紙ウォッチング

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利上げプランの暗雲

 Fedが考える今年の利上げプランに暗雲が垂れこめ始めている。米国の予算をめぐる政治的な戦いが、今年後半の利上げ計画に立ちはだかりそうだ。
 6月利上げはすでに織り込まれているが、9月以降の利上げ見通しに暗雲が垂れこめ始めている。連邦政府の債務上限を引き上げることを議会が遅らせる可能性が出てきているからだ。
 9月にホワイトハウスと議会が債務上限の引き上げで合意できない可能性が出てきた。10月以降、連邦政府は財源の不確定性が出ている。財源問題の影響を受けて、Fedは利上げとバランスシートの縮小を遅らせるかもしれない。
 今のところ、Fedの政策はスムーズにいっている。5月の会合で、幹部たちはバランスシートをゆっくりと、しかも予測できるように縮小させる戦略で大筋合意した。満期を迎える資産を再投資しない形でバランスシートを縮小させる。
 具体的にどの規模で縮小していくのか、まだはっきりしていない。この合意は早ければ6月14日に公表される。
 6月のFOMC後、新たな経済と金利見通しを公表する。これがはっきりすれば、次の利上げやバランスシート戦略が予想しやすくなる。
 2011年にS&Pは米国債のトリプルA格付けを引き下げた。2013年には16日間にわたり、政府閉鎖が起きた。
 https://www.wsj.com/articles/fed-officials-likely-to-raise-rates-in-june-finalize-plans-to-reduce-portfolio-1496138401