英字紙ウォッチング

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ベネズエラの戒厳令

 快晴。風もない。
 南米の産油国ベネズエラ戒厳令が発せられた。米国の情報機関がベネズエラが分裂の危機にあると警告を発した数時間後のことだ。米情報機関による謀略なのか否か、なんともきな臭い。
 ベネズエラは高インフレと縮小する経済、食料不足の慢性化や電力不足などに悩まされてきた。それゆえたとえば大統領が個人的に、女性に髪を乾かすドライヤーの使用を節約するよう呼びかけていた。
 同国では昨年12月に野党が議会選挙で圧勝した。そして、マドゥロ大統領の解職を求める国民投票を行うよう求めている。マドゥロ大統領はその要求を退けているが、大統領が任期を終える2019年以降、引き続き政権の座にあり続けることができるか、わからない。
 マドゥロ大統領は53歳で、前任のチャベス大統領の後を継いだ。しかし、彼にはチャベス大統領のようなカリスマ性や改革の原資となった原油価格の高騰という恩恵はない。
 http://www.theguardian.com/world/2016/may/14/venezuela-maduro-emergency-powers