英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

リセッションの傷跡

 曇りときどき雨。
 職を失った効果が残り、低賃金と住宅の保有率に心理的な影響を与えているという報告である。
 冒頭に引用される61歳の男性は、大学の独身寮に入りなおし、長らく放棄していた学士号を取得すべく勉強をしているという。2000年に職を失う前は、6桁の収入を得ていた。
 金融危機から7年が経つが、いまだに職を失ったままの人がいて、その効果が残存している。
 調査によると、2007年から09年の間に、6人に1人の米国人労働者が職を失った。その後もフルタイムの仕事を見つけられず、1400万人が失業中かパートタイムの仕事をしている。
 また、仕事に復帰している人は何百人単位でいるが、危機の効果が残存し、収入は以前のレベルに戻らず、住宅も所有していない傾向が強い。心理的な問題を抱えて苦闘している人も多く、彼らの子どもは学校の成績が悪く、仕事もより収入の低い仕事になる傾向があるという。
 http://www.wsj.com/articles/the-recessions-economic-trauma-has-left-enduring-scars-1462809318
 麻生太郎財務大臣の為替介入発言が取り上げられている。円がこれ以上急速に上昇すれば、米国の反対にもかかわらず、外国為替市場への介入に踏み切ると初めて直接的に言及した。
 麻生発言は、米国と日本の間で為替レートをめぐって緊張感が高まる一因となりそうだ。
 麻生発言を受けて、ドル円相場は円安が進行し、ドルは円に対し、1・2パーセント上昇。ニューヨークでは午後、108円38銭をつけた。
 麻生発言は、投機を招かないよう通貨に関する交渉ごとには言及しないというプロトコールにも反している。
 http://www.wsj.com/articles/japan-makes-forex-intervention-threat-1462784536