英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

サンフランシスコ連銀の見立て

 FTはなんだか日経色が強くなってきた感じだな。つまらない。
 日銀の黒田総裁がダボス会議で、中国は資本規制が必要だ、と述べた。大量の資本流出を防ぎ、為替相場を安定させるには、より厳格な資本規制を課す必要がある、との見解だ。
 しかし、資本規制の強化は、人民元自由化の流れに棹さすことになる。
 2015年は1年間で7000億ドルの資本が中国国内から流出した。
 しかし、資本規制はIMFにとって、非常にセンシティブなテーマだ。というのも、昨年、基金は中国の人民元をSDRのバスケット通貨のひとつに選んだからだ。選出の前提として、広く利用され、自由にしようされることを求めている。資本規制はこの前提に反するからだ。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/03395bdc-c1c4-11e5-808f-8231cd71622e.html#axzz3y7mEqmTP
サンフランシスコ連銀による、米国経済の現状と将来分析である。
 実質GDP成長率は昨年第3四半期までは2・2%で成長した。しかし、最近の経済指標によると、第4四半期はこれよりも弱い成長になりそうだ。建設や住宅販売が落ち込んでいる。製造業関連指標も悪い。
 第4四半期の弱さにも関わらず、2016年の第1四半期の成長率は回復し、年率換算で2・25%程度になると考えている。ゆるやかな成長が続くイメージだ。グラフを参照のこと。
 一方、労働市場は、アップサイドでの修正が続きそうだ。6ヶ月の移動平均の新規雇用者数の増加幅は、20万人を超えそうだ。失業率は5%からすぐには下がらない。というのも、これまで非労働力人口に区分されていた労働者が、求職者に分類されることが期待されるからだ。雇用のチャンスがあると考えるからだ。
 さらに、インフレ率は、FOMCの見通しを下回る。ヘッドラインインフレ率の見通しは、1%から1・25%の間で推移しそう。商品価格が下がるからだ。加えて、ドルの実効レートは上昇し続ける。
 問題は金融資本市場のボラティリティが上昇していること。12月の利上げ前後は、それほど大きなボラティリティは観測されなかった。しかし、年明け以降、一変した。
 株価に加えて、投資家が関心があるのは、人民元の価値だ。
http://economistsview.typepad.com/economistsview/2016/01/frbsf-fedviews-the-current-economy-and-the-outlook.html