変動相場制度に移行したロシアについて。今年、ロシアのルーブルはドルに対して4割減価した。ルーブルの下落幅を抑えるため、ロシア中央銀行は利上げを実施した。昨日は今年5回目の利上げで、10・5パーセントに金利が上昇した。
高金利は経済成長にとってダメージを与える。ロシアはリセッションの危機に立たされている。
ロシア中央銀行は利上げと同時に、外貨準備を使ってルーブル買い介入を実施している。今年1年間で外貨準備は約2割も減少した。しかし、以前として大量の外貨準備を抱えている。
11月現在の外貨準備高は、4190億ドル相当にのぼる。
ただ、これらの数字だけからは、ロシアの全体像は見えてこない。外貨準備高のうち、約1700億ドルは2つのファンドから構成されており、長期のインフラプロジェクトにつぎ込まれるなど、実際上は為替介入には使えない。つまり、流動性の低い外貨準備が相当数存在するということだ。
では、実際利用可能な外貨準備はいかほどか。シンクタンクなどの予想によると、2000億ドル相当ではないかという。
http://www.economist.com/blogs/freeexchange/2014/12/russias-foreign-exchange-reserves