英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

デフレとドラギ

 今日も快晴。自宅で仕事のことなどなど。
 イエレン議長が、富や所得の格差が経済の流動性を阻害していると指摘している。経済の流動性は米国的な価値の中核にあるものだという。ボストン連銀主催のカンファレンスで述べた。
 http://online.wsj.com/articles/feds-yellen-says-extreme-inequality-could-be-un-american-1413549684?mod=WSJ_hp_LEFTWhatsNewsCollection
 今次のリセッションを通じ、米国の労働参加率は低下した。それがなぜなのかを分析したコラム。アトランタ連銀のブログより。
 一つには循環的な要因がある。もし、労働市場の機会が干上がると、人々は学校に通ったり、家族の面倒をみるという働く以外の行動に影響を与える。しかし、労働参加率の低下は、長期にわたる行動的、人口学的なトレンドの影響を受けている可能性がある。
 この分析で労働参加率の低下の原因としてもっとも大きいと分析されているのは、高齢化だ。もちろん、過去と比べて、米国人は歳をとっても働いている割合は高くなっている。
 http://macroblog.typepad.com/macroblog/2014/10/whats-behind-declining-labor-force-participation-test-your-hypothesis-with-our-new-data-tool.html
 今年のノーベル経済学賞を受賞したフランスの経済学者、ジャン・ティロールについて言及している。ティロールの書いた1988年の産業組織論の教科書は現在でもこの分野のバイブルとされている。また、彼のゲーム理論に関する教科書は現在もよく参考文献として言及されている。
 彼の貢献は、競争政策や市場規制の分野でどのような政策をとるべきか、考える際の手がかりを与えてくれる。
 http://www.bruegel.org/nc/blog/detail/article/1462-jean-tiroles-legacy/
 コチャラコタ総裁の講演。16日に行われたものだ。演題は「金融政策の目的を明確化すること」というものだ。
 ほかの国の中央銀行と比べ、Fedがユニークなのは、中央集権的でないことだ。
 http://www.minneapolisfed.org/news_events/pres/speech_display.cfm?id=5408&&
 デフレの進行がドラギ総裁の信認を脅かしている。脅かしているのは、世界的な株安、原油安、債券価格だけではない。インフレ期待なのだという。大西洋の双方で、市場の考えるインフレ期待は低迷している。この意味することは重大だ。米国や英国の金利上昇がそれほどすぐに起きないことになるからだ。そして、ドラギ総裁がデフレを反転させることができるのか。市場は疑い始めている。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/39d49fc2-5478-11e4-b2ea-00144feab7de.html?ftcamp=published_links%2Frss%2Fcomment%2Ffeed%2F%2Fproduct&siteedition=intl#axzz3G2fEJfCh