英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

Tapeingへの不満

 経済論壇ブログから。
 Taperingが始まった。購入額の縮小が新興国マーケットに与える影響はどうか。今年の夏、バーナンキ議長の発言をきっかけに、新興国市場が荒れたことは記憶に新しい。こうした混乱を隔離するには、アイケングリーン教授らは「外資流入に伴う為替相場変動と貿易赤字を限定させるマクロプルデンシャル政策が望ましい」と論じている。
 今年5月のバーナンキ議会証言を契機に、新興国市場は大きく荒れた。3つのポイントが指摘できる。一つは、そのインパクトが急激だっただけでなく、大きかったことだ。2つめは、新興国への影響が一様でなかったこと。3つめは、FedのTaperingに対し、新興国サイドから不満の声があがったことだ。
 それを踏まえ、アイケングリーン教授らは、Taperingによってどの国がもっとも影響を受けたのか、そしてそれはなぜなのかを探っている。注目した指標は、為替相場と外貨準備高、それに株価。その結果、経済ファンダメンタルズの良好な国は、Taperingの影響をあまり受けなかった、という証拠はほとんどないことがわかったという。Taperingの影響を決めたのは、経済ファンダメンタルズの善し悪しではなく、金融市場の規模であった。それは、投資家がポートフォリオを調整するのに、資産を売り買いしやすい市場のほうがやりやすいからである。
 http://www.voxeu.org/article/fed-tapering-and-emerging-markets