英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

アイスランドの経験

 曇り。3月も終わりというのに肌寒い。
 キプロスが一時的に資本移動に関する規制を導入する。しかし、アイスランドの経験から考えると、この規制は投資を抑制し、経済に大きなダメージを与えると考察している。「一時的」な規制のはずが、なかなか廃止することができない政治的リスクも伴う。
 資本規制が導入されたのは、キプロスの金融システムの崩壊を防ぐのに最適な方法だからだ。規制によって、キプロスから資金が逃げ出すのを直接的に防ぐことができる。
 http://www.voxeu.org/article/capital-controls-cyprus-and-icelandic-experience
 危機前にはにぎわいを見せていた港の運送コンテナが、すっかり動きを止めてしまった様を報じている。銀行の機能停止が続き、ビジネスへの影響も出始めている。しかし、キプロス国内の銀行機能がいつ正常化するのか、見えない。
 人々は自衛に走り、備蓄できる食料やオリーブオイル、赤ちゃん用のミルクを確保しようとしている。そして、人々はできるだけ現金を保有しようとしている。
 http://online.wsj.com/article/SB10001424127887323361804578388413567909892.html?mod=WSJEurope_hpp_LEFTTopStories
 キプロスの「ロストジェネレーション」問題。若者はキプロスを見捨てて、英国か米国への移住を考えている。たとえば、25歳のある若者は、その父親は1974年のトルコ侵攻によって故郷の村を追われ、その息子は今回の危機で国を去らねばならない。
 まさに、若者による脱出(a mass exodus of the young)、頭脳流出(brain drain)が起きようとしている。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/b6a18a44-988e-11e2-867f-00144feabdc0.html#axzz2Oz7TLoi4