英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ロシア人がやってきた!

 晴れ。桜が開花し始めた。
 キプロス情勢は相変わらず不安定な状況が続いているが、キプロス政府はロシアからの支援に光明を見出そうとしている。
 キプロス財務大臣がロシアに到着し、ロシアからの経済的支援を得ようと交渉を試みている。キプロスはロシア(の預金者)をとるか、それともIMFをはじめとする支援団の援助をとるか、究極の選択肢を迫られている。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/eeff4c98-9080-11e2-862b-00144feabdc0.html#axzz2O2Ix3BTz
 キプロスIMFなどによる救済プランを拒絶した。キプロスの銀行システム崩壊とユーロ圏からの離脱が現実味を帯びている。ロシアに財務大臣を派遣し、58億ユーロの支援を受けるべく交渉に入った。また、キプロス国内の銀行は木曜日まで閉鎖される。
 この次に何が起きるのか、今のところは不透明だ。
 http://online.wsj.com/article/SB10001424127887323415304578369892393972634.html?mod=WSJAsia_hpp_LEFTTopStories
 クルーグマン教授が相変わらず興味深い見出しでキプロス問題を論じている。「ロシア人がやってきた!」
 FT紙の推計によると、キプロスの銀行には190億ユーロのロシア資金が預けられているという。これはキプロスGDPを上回る規模。
 そして、クルーグマン教授は、資本が国境を越えて自由に行き来する時代が終わったのではないか、という根源的な問いを投げかけている。ある研究によると、大恐慌以降の70年間は、資本の移動は制限され、金融システムも非常に規制された時代が続いたという。そして、その規制の時代が終わると、金融危機の時代に入った。ラテンアメリカやアジアで起きた金融危機を想起すれば十分であろう。
 http://krugman.blogs.nytimes.com/2013/03/18/the-%D1%8Fussians-are-coming-the-%D1%8Fussians-are-coming/