英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

LTRO格差

 快晴。穏やかな朝。 
 ダボス会議が開幕し、世界の要人の発言が出始めている。これはプライベート・エクイティ業界の動きを伝えたもの。パソコン販売大手のDELLについて、PEが買収に出るとのうわさが出ているという。もし実現すれば、過去5年間で最大規模のディールになる可能性がある。
 金融環境は緩和的で資金は借りやすく、株式のバリュエーションも割安だが、大きなディール(案件)が出るかというと、それは見込んでいないという。200億ドルを超える大型案件の成功確率は歴史的にみて低いのだという。カーライルグループの創業者、ルービンシュタイン氏らの発言。
 http://blogs.wsj.com/deals/2013/01/24/buyout-boom-not-so-fast-say-carlyle-and-blackstone/
 ECBの長期資金供給スキーム(LTRO)について、そのスティグマ効果を心配する声があがっている。でも、制度が始まって1年経ってからそういう声が出てくるのだろうか?
 その一つの理由は今年1月末から、資金の一部を返済できるようになるからだと思われる。財務体質の強固な銀行は、LTRO資金を返済することができ、そうでない脆弱な銀行は依然としてECBの安価な資金供給に頼らざるを得ない。そういう格差が歴然としてくる。そして、そのことが市場の神経質な動きに拍車をかけかねない、というのだ。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/8e3d594a-6650-11e2-919b-00144feab49a.html#axzz2IwKVeVp5