英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ソロスの警告

 久しぶりの更新。今週もいろんなことが起きた。欧州債務危機の深刻化や東電決算。ストロスカーン専務理事の問題もあった。
 昨日の東電決算資料を読み込んでみるのも一興か。

 まずはギリシャ関連。経済改革プランの作成が遅れており、ユーロ圏の債務危機が深刻化している。ギリシャの再生プラン実行力が低下し、スペインへの問題の波及懸念が高まっている。
 フィッチがギリシャを格下げした。下げ幅は3ノッチ。ダブルBからシングルBプラスに下がった。
 格下げの理由は、ギリシャの財政、構造改革の実行力への疑問符。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/546316be-82c8-11e0-b97c-00144feabdc0.html#axzz1MwooaDIB
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/4237d354-830d-11e0-85a4-00144feabdc0.html
 ECBも、ギリシャ国債を担保適格から外さざるを得ない、と警告している。
 ギリシャ国債金利はなんと16.75%まで上昇している。
 ギリシャが債務リストラをすべきかどうかの議論が高まっている。ECBは債務リストラに強く反対。
 ドイツの経済シンクタンクIfoのトップからは、ギリシャはユーロを離脱し、ドラクマに戻ってはどうかというアイデアが示唆された。
 また、ルクセンブルクのユンカー財務相は、民間の債権保有者の損失に上限を設ける、ソフトリストラクチャリングを提案している。
 スペインの10年国債金利は5.44%。木曜日の入札では、10年債25億ユーロは順調に消化された。4月20日の前回入札と比べても、金利は若干低下した。しかし、ドイツ国債対比のスプレッドは1月以降でもっとも高い236ベーシスに上昇している。

 ジョージ・ソロスが金バブルについて警告している。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/a40b0fd4-8307-11e0-85a4-00144feabdc0.html#axzz1MwooaDIB
 今週公表された規制当局の資料によると、ソロス氏は大量の保有金を売却した。
 金の処分に動いているのは、ソロスだけではない。1月と2月は、ETFを通じて250万オンスの金が売却された。
 今年初めから金からの脱出が始まっている。
 金曜日の金価格は1511ドルをつけた。5月初めは1575ドルだった。