英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

インフレとイタリア人

 快晴。連休前に決算発表が相次ぐ。震災影響が徐々に出始めた。

 FT電子版トップは、ECBの次期総裁候補として有力なイタリア中銀のドラギ総裁をフランスが支持した、との話題。ドイツも暗黙の承認を与えている。イタリアという国籍が、ドイツ世論の支持を得るのに障害になるとみられていたが、これで決まりか。
 http://www.ft.com/cms/s/0/e7ec7c9c-7001-11e0-8591-00144feabdc0.html#axzz1KOkNCz00
 ドラギ総裁は元ゴールドマン・サックスのバンカーで、63歳。
 サルコジ大統領の思惑は何か。イタリアとフランスとの間では、対リビア戦争、不法滞在のチュニジア人のフランス流入、フランス企業によるイタリア企業の買収などをめぐり、最低の関係にあった。
 ドイツの大衆紙は、こう評している。「インフレとイタリア人が一緒にやってくる。トマトソースとスパゲッティの関係のように」。

 米国の金融機関が、米国債の上限を引き上げるよう求めている。わずかなデフォルトも、金融市場に壊滅的な打撃を与えると警告している。米国政治が財政政策で合意に達することができるのか、その能力に対する神経質な懐疑心が浮上している。
 http://www.ft.com/cms/s/0/25a04578-702a-11e0-bea7-00144feabdc0.html#axzz1KOkNCz00
 現在の債務上限は14・3兆ドル。これは5月16日に上限に達し、財務省はこのまま議会の行動がとられないと6月初旬にデフォルトに達するとしている。
 そうしたシナリオは回避されそうだが、金融産業の間で不安が掻き立てられている。
 デフォルトになると、MMFから資金が逃げ出す。米国債は世界で最も安全な資産とされ、多くの担保に使われてきたので、デフォルトになると、追証を求められ、信用の収縮を招く、とJPモルガンの幹部はガイトナー長官宛ての書簡の中で指摘している。
 
 今回のFOMCに際して行われる記者会見について。WSJより。
   http://online.wsj.com/article/SB10001424052748704132204576285021856385538.html?mod=WSJ_newsreel_politics

 ギリシャ財政赤字が予想より拡大しているとの記事。
 http://online.wsj.com/article/SB10001424052748703778104576286441287643636.html
 
 今日、S&Pが日本国債の格付けアウトルックをネガティブに変更した。震災に伴う費用が財政赤字を拡大するとの懸念からだ。その金額は20から50兆円と見込まれている。
 http://www.ft.com/cms/s/0/7680b850-7080-11e0-bea7-00144feabdc0.html#axzz1KOkNCz00