英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ギリシャ融資の代償

 今日で日記も7日目。飽きっぽい自分にしては、よく続いている。少しスタイルも出てきたかな、と思う。天気は晴れ。

 いま一番の関心は、電子出版や電子書籍のゆくえだ。今朝の日経新聞週刊ダイヤモンド広告は1面を使ったもので、アップル特集。先日のツイッター特集と同じで、IT系特集はタイムリーに打ってくる。これも売れるだろうな。

 FT電子版のトップニュースはギリシャのrescue planと英国の総選挙結果が中心。各種のブログを読むと、どんな内容になるのか、みなレスキュープランの発表を注視しているようだ。

 FTによると、5000億ユーロの緊急融資facilityを創設する。ドイツは相変わらず厳しい条件(tough conditions)を求めているようだ。特にドイツ憲法に適合するか否か(compatibility)をみている。2008年にラトビアハンガリールーマニアを救済するのに使った600億ユーロからの大幅拡大。

 問題はECBの対応。今回の基金創出は、ECBによるexceptional measuresの「fig leaf」(隠れ蓑)になるという。

 ドイツが慎重なのは、日曜日の地方選挙(ノルドライン・ウェストファーレン州)の結果も反映されている。この州はドイツでもっとも人口が多い地域という。世論調査によると、メルケル率いる「黒黄色同盟」(CDUとFPD)が破れ、「赤緑同盟」(SPDと緑の党)が勝利した。これで、上院で与党は過半数を失い、ユーロ圏で成長促進策として期待されていた減税案は通らなくなった。メルケルギリシャに対する224億ユーロ融資の高い代償を支払わされた。

 今回の選挙の勝利者はSPD、ましてCDUではなく、緑の党だという。緑の党は左右で色分けすると、左派。右派勢力が台頭しているわけではなさそうだ。英国も第三極である自由民主党が台頭した。これも右派というより左派?ユーロの危機で欧州諸国の政治がどのように動くのか、興味深い。

 ところで、ユーロ圏のドルファンディングがややこしい問題になる、というのはどういうことだろう。信用不安からユーロ圏の金融機関のドル調達(外貨調達)が難しくなり、中央銀行間でのドルスワップ協定などが出てくるのだろうか。