英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

ウォルマートの銃弾販売規制

 先月発生し、22人が殺害されたエルパソでの銃撃事件を受けて、ウォルマートが店舗での銃弾販売規制に乗り出した。

 ハンターに使われるような一定タイプの銃弾の販売を中止する。

 同時にウォルマートは、店舗に銃を持ち込むような顧客の入店を断るような規制も始めるという。

 https://www.nytimes.com/2019/09/03/business/walmart-guns-ammunition-sales.html?action=click&module=Top%20Stories&pgtype=Homepage

ジョンソン敗北

 曇り。

 議会の解散をちらつかせて、交渉なきブレグジットに突き進もうとしていたイギリスのジョンソン首相に、反対派がノーを突き付けた。首相の敗北である。

 保守党内の反対派がジョンソン首相の提案する案を否決したのだ。21人の保守党議員が自らの政治的キャリアを犠牲にして反対にまわった。首相案は328対301で否決された。

 事前に想定されていたよりも重い敗北であり、次はジョンソン首相が総選挙に打って出るかが注目される。

 今回は保守党内の一部が労働党や他の野党と組んでジョンソン首相を敗北に追い込んだ。ハモンド氏らの反対派は更迭され、次の総選挙では保守党候補として立候補することはできない。

 反対派を保守党から追い出した結果、悪い感情が渦巻き、毒が党内を回っているかのようだ。ジョンソン首相は、ノーディールブレグジットを禁止する法案を支持するのは、労働党のコービン氏に降伏する法案にサインするようなものだ、と述べた。

 火曜日夜の投票は、反ノーディール派が議会を支配していることを印象づけた。法案は今度は上院に付託される。

 https://www.ft.com/content/75f7a066-ce72-11e9-99a4-b5ded7a7fe3f

 米国債も日本やドイツのように、マイナス領域入りするのだろうか。

 以前であれば考えられなかったような見通しを米国の投資家は読み始めている。10年ものの米国債がゼロに向かっているのだ。

 およそ17兆㌦の国債がマイナス金利をつける世界にあって、米国債は少しでも高いリターンを求める投資家の逃避先になっていた。ドイツ国債はマイナス0.7%。日本の10年国債はマイナス0.27%をつけている。その文脈でいくと、1.5%のプラスの金利をつける米国債は魅力的に映る。

 しかし、およそ1カ月前には、この金利は2%あった。1カ月で50ベーシスも変化することは、投資家を驚かせた。投資家の中には、ゼロ金利もありうる、とみる人も登場している。

 https://www.ft.com/content/2bcac0e8-cb63-11e9-a1f4-3669401ba76f

新彊ウイグル自治区の惨状

 新彊ウイグル自治区の惨状。数多くの逮捕によってムスリム教徒で刑務所があふれているからだ。新彊では逮捕と裁判、刑務所への収容が急増している。ウイグル人とカザフ人は再教育キャンプを強制されている。

 https://www.nytimes.com/2019/08/31/world/asia/xinjiang-china-uighurs-prisons.html?module=inline

イギリス10月14日総選挙?

 曇り。

 イギリスのジョンソン首相は10月14日に総選挙を行うと脅しにかかっている。ブレグジットに関する議会での投票で、反対論を抑えるための最後通牒である。

 保守党内のハードブレグジット反対派が労働党に加担するようであれば、総選挙に打って出ると脅しにかかった。

 この発言は議員らが夏休みから戻り、首相からブレグジットのプロセス権を取り上げるか否かの投票の際に飛び出した。

 およそ15人から20人の保守党議員が労働党やその他の反対する党と協力すると見られている。そして、ジョンソン首相を引き留めるために緊急法を上程し、可決することを狙っている。

 ジョンソン首相は党内の反ノーディール派と会談する予定である。しかし、もしハモンド元党首らに率いられるグループをつなぎ留められなければ、ジョンソン首相は敗北する。火曜日の投票は綱渡りである。

 緊急の閣議の後、ジョンソン首相はダウニング街で、反対派に圧力をかける演説を行った。そして、はっきりと、ブレグジットを終わりなく遅らせるよりは選挙に打って出るという考えを明確にした。「ブリュッセルに対し、延期を求める考えはない」と明言したのだ。

 しかし、首相が現行制度のもとで総選挙に打って出るには、議員の3分の2の支持が必要になる。ジョンソン首相の支持者は、世論調査では勝利すると信じている。

 https://www.ft.com/content/6886b662-cda8-11e9-b018-ca4456540ea6

ドイツ極右政党の躍進

 晴れ。

 ドイツの地方議会選挙が行われ、極右政党のAfDが大きく躍進した。

 反移民を掲げるAfDは、東部ドイツの州で行われた2つの選挙で大きく議席を増やした。しかし、主流の左派と右派の政党も事前予想よりも良い結果だった。このため、メルケル首相率いる政府は安堵している。

 シュピーゲルオンラインの予測によると、AfDは27.8%をザクセン州で獲得しそうだ。ベルリン周辺のブランデンブルグ州で23.5%を獲得した。

 日曜日の結果が示すのは、ザクセン州のCDUとブランデンブルグ州のSPDはともに与党であり続けるということだ。しかし、両党とも緑の党の支援が必要となる。

 しかし、今回の結果は1990年の東西ドイツ統合以降、両党にとって最悪の結果となった。AfDは大きく躍進したが、CDU、SPDともに極右のポピュリスト政党と組むことを拒否している。

 https://www.ft.com/content/2c9be2aa-cc9d-11e9-99a4-b5ded7a7fe3f

 

中国の香港戦略

 晴れ。

 香港情勢。北京政府の戦略は妥協をせず、逮捕を繰り返すことである。冒頭の写真は、何と迫力のあることか。

 金曜日に、著名な民主化運動の活動家や法律家が逮捕された。北京政府は香港への向き合い方を過激化させている。しかし、その結果、数か月に及ぶ抗議活動をより一層長期化させる可能性がある。

 北京政府に近い関係者によると、中国政府は活動家の逮捕を強化する政策に切り替えた。そして、抗議活動を行っている側との妥協は一切排除している。

 https://www.nytimes.com/2019/08/30/world/asia/hong-kong-protests-beijing.html

 

 

アルゼンチンの債務リストラ

 曇り。

 アルゼンチンが1010億ドルの債務のリストラを始める。S&Pがアルゼンチンの格付けを選択的デフォルトとしたことを受けた後の動きである。

 アルゼンチン政府は水曜日に、70億ドルの短期債券の支払いを延期すると発表した。海外投資家が大半を保有する500億ドルの長期債については、自発的に見直すことになった。IMFから借り入れた440億ドルのローンの支払いも遅らせる。

 アルゼンチンはすでに8回、デフォルトを起こしている。

 https://www.ft.com/content/9161f0c0-caff-11e9-a1f4-3669401ba76f