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アクティビストファンドのバリューアクトがNYT株を7%取得した。会員向けサービスにより単価の高いサービスを付加すべきだ、と提案している。
収益性を高めるのでは、との期待からNYTの株価は上昇している。
ここ数カ月、ニュースメディア企業は経済の不確実性が高まって広告収入が落ち込み、サブスク収入を立ち上げる努力を迫られている。バリューアクトはNYTに対する書簡の中で、われわれの調査によると、大半の現購読者はバンドルサービスに興味を持ち、追加料金を支払う可能性があるという。しかし、追加サービスがあることを知らないという。
経営を何らかの形で変えようとするのであれば、社主であるサルツバーガー家の支持が必要になる。NYTは二重の株式構造を持っている。社主グループはクラスBと呼ばれる株式をすべて保有し、この株式では取締役会の7割を選ぶことが可能だ。
NYTはデジタルニュースの世界では大成功した会社の1つである。過去4年間で全購読者の数を2倍以上に増やし、その数は920万に達している。ニュースだけでなく、ゲームやスポーツ、料理にジャンルを広げている。2027年までに購読者数を1500万人まで増やす計画だ。
このNYTにとっての新たな挑戦は、コアであるニュース購読者の610万人に、より高価なニュース商品を提供できる余地があることだ。現在、NYTは平均的にユーザーから月額8.83ドルの収入を得ている。
NYTのCEOであるLevien氏は今月初め、来年にも新たなサービスを始めると話している。
バリューアクトは歴史的には、より攻撃性の低いアクティビスト投資家だとされてきた。経営陣に対して協力的で、セブン&アイやフィンテックグループのFiservへの投資で知られている。
バリューアクトは高単価サービスについて要求するだけで、資産見直しや現金の株主還元などを求めているわけではない。
https://www.ft.com/content/b69100bf-c857-4992-894a-af85ad0e164b