快晴。
モルガン・スタンレーがEトレードを買収する。130億ドルの巨額取引である。米国におけるウェルスマネジメント領域の競争が激化しそうだ。
狙いは、株式を取引するミレニアル世代の取り込み。今回の買収は、金融危機以降としては最大、モルガンスタンレーにとっては過去2番目に大きな取引である。ライバルのゴールドマンサックスも、ウェルスマネジメント分野の強化を進めている。また、昨年11月には、ライバルであるチャールズ・シュワブとTDアメリトレードの合併が起きている。
Eトレードは520万以上の顧客を抱え、アセットは3600億ドルにのぼる。モルガンスタンレーはこれまで、スミスバーニーを2009年に買収し、2.7兆ドルの運用資産を抱えている。
ただ、ゴーマンCEOは、今回の買収の狙いは単により大きくなることを狙ったものではない、とする。むしろ、戦略が欲しかったというのだ。
買収により、今後3年以内に4億ドルのコスト削減が可能になる。また、モルガンスタンレー自身の資金調達コストも減らすことができる。さらには、職場向けに株式プランを管理運用するプラットフォームも手に入れることができる。
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