今年の夏、Fedがマーケットの混乱が起きた際に、これまで続けてきた利上げの道筋を変えるかどうかが焦点になっている。パウウェル議長の動きは不透明である。
世界のマーケットは、一国主義的なトランプ政権の政策と、Fed自身の政策に熱を感じている。とくに、マーケットの流動性が薄くなる夏の次期に、何か市場のアクシデントが起きる可能性を感じている。
大きな疑問は、米国の中央銀行が禁輸引き締めを続けるのかどうかだ。中国に主導される新興国市場が経済的に拡大し、ユーロ圏はピークアウトのサインを見せている。
貿易保護主義の高まりは、マクロ経済の見通しをほとんど改善させることはないだろう。しかし、為替市場ではトレーダーたちは米ドルを選好している。
ドル高は明らかに新興国市場に圧力をかけている。とくに債務の多い国々に対してだ。BISの推計によると、米国外のドル建て債務は１１・４兆ドルにのぼる。このうち３分の１は金融以外のセクターのものだ。
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