英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

スイス国民投票

 雨。そろそろ梅雨入りか。
 FTのマーチン・ウルフがスイスの国民投票を取り上げている。金融システムの働き具合を根本的に考え直すことは、破壊的な危機が10年前に起きた後としては、不可欠なことである。現在、システムが修復され、雰囲気としては規制を取り除く方向で議論が進んでいる。
 IMFのデータベースによると、1970年から2011年までの間に147の金融危機が起きた。米国から小さいところからギニアまでさまざまだが、危機の代償は大きく、産出や公的債務、政治的信任などが失われた。
 ではどのようにして金融界はこれほどの規模の混乱を引き起こすことができたのだろうか。それはイングランド銀行が説明するように、銀行がマネーを創造しているからである。マネーは社会にとって不可欠な公共財で、貸出に伴う副産物だ。われわれが安全な負債とリスクのある資産を欲しているのだ。しかし、レバレッジが高く、リスクをとった組織は安全でありえず、不可避的に危機の際に安全度合いは最低となる。しかし、その時こそ人々はもっとも安全であるマネーを欲するのだ。
 政府はパニックに陥ることを防ぐために、銀行の預金の安全を確保する。
 今日、銀行はよりレバレッジを低く、以前よりもよりよく監督されるようになった。
 https://www.ft.com/content/d27b000e-6810-11e8-8cf3-0c230fa67aec