英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

6月利上げが濃厚

 晴れ。連休後半戦に突入である。
 まずアップルの話題。顧客にカムバックキャンペーンを打っているが、iPhoneに関する懸念が残っている。スランプ後、2四半期連続で売上は伸びている。しかし、iPhoneへの懸念がまだ払拭できていないようだ。
 今年後半には10周年記念の新モデルを発売することにしている。
 アップルの基幹商品であるiPhoneの出荷は、昨年と比べて1%減少している。それでも5080万台というのはすごいかずだが、一つは中国の需要の弱さだ。もう一つは次に出るモデルを期待した買い控えである。あまりパッとしない傾向の中、iPhone7の売上は比較的健闘している。
 全体的なパフォマンスをみると、昨年の不振を経て、現在はビジネスが安定している。
 こうした業績を受け、アップルの保有するキャッシュは2568億ドルに達する。金融機関以外でこれほどの現預金を保有する企業はほかに存在しない。
 アップルは配当や自社株買いによって株主に250億ドルを還元している。その背景にはiPhoneがある。10年前に発売して以降、10億台を販売した。
 iPhone7に関しては、幾人かのレビュアーから進化度合いが低いとの批判が上がっているが、スマートフォン市場において、トップシェアをキープしている。iPhone7の販売単価は655ドルに上がっている。
 https://www.wsj.com/articles/apple-continues-its-comeback-campaign-but-iphone-worries-persist-1493757017
 FOMCが始まった。今回利上げの決定はありそうになく、次の利上げは6月になりそうだ、という。フォーカスは6月である。
 マーケットの見立てだと、FOMCが今回利上げをしないとみるのは、95%に達する。
 6月13日から14日にかけて開かれる次回のFOMCにおいて、今年2回目の利上げに踏み切るとの見方が濃厚だ。投資家は71%の確率で利上げするとみている。
 6月の次回会合までに2回の雇用統計発表がある。2月の声明文では、次の3月会合での利上げを検討しているという手がかりは見せなかった。しかし、会合が近づくと、幹部らは利上げに動くとのメッセージを合唱のように発し始める。
 問題は、このところ軟調状態にある経済指標について、Fed幹部の評価だ。1〜3月期のGDPは0・7%と弱い成長率だった。3月のインフレ率も低い。
 もう一つの注目はFedのバランスシートだ。マーケット参加者らは、Fedがいつバランスシートの縮小を始めるのか、その手がかりを見つけたいと考えている。3月の会合では今年後半に開始することで、参加者の意見が一致している。この点、5月24日に公表される議事要旨が注目である。
 https://www.wsj.com/articles/fed-rate-rise-unlikely-wednesday-but-possible-june-move-in-focus-1493745411