サマーズ氏。有権者は伝統的な経済政策に幻滅しつつあると指摘している。ポピュリスト的な権威主義が再興しつつある、その結論から逃れるのは困難であるという。
先週G20会合がワシントンで開かれたが、雰囲気は陰鬱なものだった。長期停滞や経済成長が不十分であること、ポピュリズムが優勢であり、世界に遠心力が働いていることがその理由だ。金融危機当時と異なり、いますぐ差し迫った危機がないにも関わらずだ。
その代わりに浸透していたのは、伝統的な政策や指導者は事態を把握する力を失い、世界経済は未踏の、かつ危険な領域に入りつつあるのではないかという関心だ。
直前に公表されたIMFの世界経済見通しは再び下方修正された。成長は低迷し、中央銀行の弾薬は尽きつつある。もし次に不況がやってきたとき、金利は5%ポイント下げる必要がある。しかし、どの国の中央銀行にもそのような余地はない。
http://larrysummers.com/2016/10/09/voters-sour-on-traditional-economic-policy/