英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

メキシコの労働コスト

 晴れ。錦織君が銅メダル。よく頑張った。
 メキシコにおける自動車生産ブームによって、労働コストが上昇しているという。それによってメキシコの競争力が低下しつつある。
 メキシコの国境地帯の街に自動車メーカーが集まり始めたのは20年ほど前のことで、そのとき大きな魅力は豊富で低廉な労働力だった。しかし、今日、自動車生産がブームとなり、こうした利点が薄れつつある。トヨタ自動車BMW、フォードなどの自動車メーカーが新しい組立工場の建設や既存の工場の拡張に158億ドルを使うと約束している。すでに12を超える工場が稼働しており、自動車部品メーカーによって数十億ドルの資金が使われている。
 こうした工場群を維持するために労働者に対する競争が労働コストを押し上げている。維持あるいは再訓練プログラムがボーナスと同様、普通のことになっている。
 労働コストの上昇圧力は、メキシコから工場が出て行くほど、まだ厳しくなってはいない。しかし、もし厳しく、想定していないようなショックがあると、利益や生産の品質に影響してしまう。
 いくつかの工場では賃金はここ数年、2桁ペースで上昇している。賃金をめぐる抗議活動もこの夏起きている。賃上げやより良い労働条件の確保を求めての活動だ。
 時間給は部品工場で1ドル以下のところから、3ドル近いところまで幅広い。しかし、これらはメキシコの最低賃金である1日4ドルと比べて高い。
 http://www.wsj.com/articles/mexicos-auto-production-boom-is-driving-up-labor-costs-1471201920
 移民問題を考える。移民はブレグジットの主要なファクターとなった。このコラムでは国民投票の結果が英国の移民政策にどのような意味を持つのかを考察する。
 http://voxeu.org/article/immigration-way-forward