英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

BOE私案

 金融政策の限界論が叫ばれるようになり、財政政策にフォーカスした論考が増えている印象だ。
 これはゼロ金利制約下における財政政策の効果を検証したものだ。イングランド銀行のスタッフが出しているブログのようだ。
 名目金利がゼロにある場合、財政政策は大規模かつ質的に異なる効果を持つのだろうか。これが問いである。
 ニューケインジアンモデルの世界で新たにコンセンサスとなっていたのは、ディマンドサイドの財政刺激策は流動性のワナから抜け出すために効果ある道具になっているが、サプライサイドの財政刺激効果は限定的であるというものだ。しかし、彼らの研究によると、それとは逆のことを示唆しているのだという。
 具体的には、労働関連の税率カット(所得税?)を減税するると従来考えられていたよりも雇用を増やす効果は大きく、政府の財政支出を増やす乗数効果は従来考えられていたよりも小さいというものだ。
 http://bankunderground.co.uk/2016/03/22/1602/