英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

Fedとドルショック

 曇り。今日は雨模様。
 さあ、今日は春節明けの中国市場が開く。アナリストたちは大波乱を予測している。
 中国市場の株価は今年、世界でももっとも悪いパフォーマンスを示している。ベンチマークとなる上海株価指数は今年21・9パーセント下がった。時価総額でいくと、昨年6月のピーク時と比べ、半減した。
 しかし、アナリストたちは上海と深せん市場は、月曜日以降さらに下げると見込んでいる。グローバルな株式市場が、中国市場が休場の間、大きく下げているからだ。
 日銀によるマイナス金利の導入を無視するかのように、日本の株式市場は先週11パーセントも下げ、円は上昇した。欧州や米国では投資家が銀行株に対する信任を失っている。
 昨年の夏前までは、中国市場の不振はそれほど国外に影響していなかった。それは主に、株式の買いは個人投資家によって支えられていたからだ。
 http://www.wsj.com/articles/china-markets-brace-for-wild-swings-in-year-of-the-monkey-1455441740
 Gavyn Daviesより。Fedとドルショックと題して論じている。
 金曜日に反発したものの、先週、資産価格は不振を極めた。多くの異なる力が作用した結果だろうが、最近の注目は米国経済が弱体化しつつあるのではないかという点だ。これはFedの利上げ政策にも影響を及ぼす。
 イエレン議長は水曜日に重要な議会証言を行った。海外発のショックによるダウンサイドリスクはあるものの、大筋では米国経済の成長について満足のいくものであるという評価だった。
 なぜFedはリセッションないしはデフレのリスクが高まっているのに、対応しようとしないのだろうか。それは、12月の利上げ決定が間違いであると認めたくないのが一つの理由だ。さらに、マーケットはたびたびボラタイルであり、すぐにこの混乱は終わると信じている節もある。
 しかし、私はより深いことが進行しているのではないかと思っている。FOMCはドル高のショックが経済に与える影響を過小評価している可能性がある。
 米国は相対的に閉じた経済である。GDPに占める輸出の比率は13パーセントに過ぎない。それゆえ、FOMCは外国貿易に与えるショックについて、過小評価する傾向がある。もし、このままドル高傾向が続けば、米国の経済成長は失望させる状態が続くであろう。
 このドル高の影響について、フィッシャー副議長が昨年11月の講演で言及している。ドルが2割増価すれば、実質GDPやコアインフレ率に与える影響は図表の通りだ。
 http://blogs.ft.com/gavyndavies/2016/02/14/the-fed-and-the-dollar-shock/