今日も雨模様。
パリのテロ事件の襲撃者の中にシリアからの難民として入国していた者が含まれていたようだ。これで難民問題のトーンは一気に変わるだろう。排外主義の台頭が心配だ。
死者数は129人にのぼっている。けが人がそのほかに数百人を数える。
今回のような事態はフランスの当局はここ数ヶ月、懸念していたことだ。
今後もISの勢力はイラクやシリアからの難民にまぎれさせ、テロリストを入国させる危険性がある。多くの難民の中からテロリストを見分けるのは至難の業だろう。
今のところわかっているところでは、テロリストグループは7人から成る。死亡したテロリストのそばから、シリアのパスポートが見つかったが、彼のものであるかは確認されていない。
http://www.wsj.com/articles/paris-attacks-syrian-migrant-was-among-the-bombers-1447547354
FTより。
パリの事件は3つのISISのチームが主導したと分析されている。9・11テロ以降、西側諸国で起きたテロとしては最悪の事件となった。
土曜日にはベルギー国境で3人の男が逮捕された。パリの襲撃に関係があるとみられている。黒いシートの車でレストランやバーにいた39人を射撃して逃げた男たちと同一人物か、フランス政府当局はコメントを控えている。
ISISは土曜日に声明文を発表し、「これは嵐の始まりに過ぎない」と述べた。
パリの土曜日は、デパートや映画館、美術館など観光客をひきつける施設はすべて閉鎖された。パリ市長は住民に対し、住宅の中にとどまるよう述べた。学校や図書館なども土曜日は閉鎖された。
http://www.ft.com/intl/cms/s/2/df273ef8-8ab4-11e5-a549-b89a1dfede9b.html#slide0
これで難民問題は一層難しくなった。
早速声をあげたのがポーランドの右派政権だ。EUの難民危機への対応には欠陥があり、加盟国間で難民を分担して引き受けるというブリュッセル主導の現行スキームは維持できなくなったと述べた。ポーランドは国境を管理する完全な支配力を回復すべきだと主張している。
こうした反応はロシアからも起きている。フランスがシリア空爆に加わったことをロシアは批判している。
しかし、それに対し、ワシントンからテヘランまで、フランスを強く支持する声もある。
注目すべきはイランの動きだ。ロウハニ大統領はバチカンとパリを訪問する予定だったが、取りやめた。これは過去10年で初めてイラン首脳が欧州を訪問するイベントだった。
http://www.ft.com/intl/cms/s/2/64cee14a-8ad9-11e5-8be4-3506bf20cc2b.html#axzz3rXXdea2M