英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

米国の税制の伝統

 クルーグマン教授が「米国の税制の伝統」について言及している。不平等が米国において深刻な問題にますますなっているときに、保守派からは税制で格差を縮小するのはけしからん、という意見が返ってくる。しかし、20世紀はじめのセオドア・ルーズベルトのころから、米国においては、富の集中の危険性が指摘されていたと反論する。
 つまり、税制の目的は政府が必要とする資金の調達ではなく、富の偏在の是正にある。そして、それが米国人の発明なのだという。さらに、その伝統はジェファーソン時代の理想にまで歴史的なルーツがあると説く。
 http://www.nytimes.com/2014/03/28/opinion/krugman-americas-taxation-tradition.html
 FTコラムで同種の議論が展開されている。欧米では日本以上に、富の偏在や所得格差について、議論がなされている印象だ。
 論者は第一次世界大戦までは、欧米における富の偏在はそれほど極端ではなかったが、20世紀に入り、問題は変わったと指摘する。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/decdd76e-b50e-11e3-a746-00144feabdc0.html#axzz2xJQmXIBk