英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

英国「生活水準クライシス」

 今日は快晴。
 イギリスのエネルギーコストをめぐる論争が興味深い。
 イギリスの四半期GDP統計が公表された。第3四半期の成長率は0・8パーセントだった。高成長とは言い難いが、経済は3四半期連続で成長している、とオズボーン政権は胸を張っている。しかし、問題は英国民の生活費が上昇していることだ。
 焦点になっているのが燃料費である。野党の労働党はこの点をとらまえて、政府が介入して燃料費価格を凍結してはどうか、と提案した。これに対し、オズボーン首相は「それはカール・マルクス資本論で展開した議論である」と退けた。
 野党の労働党は英国経済のいまの状態を「生活水準クライシス」と呼んでいる。今年の冬、英国民は所得を食品に回すか、それとも暖房費にまわすかの選択を迫られている、と批判している。そして、ここ数週間で8〜10%の値上げをしたエネルギー関係企業に対し、「棚ぼた利益税」(windfall tax)を課すよう求めている。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/86368e4c-3d8c-11e3-9928-00144feab7de.html#axzz2isFXwXhE
 オバマ政権が議会共和党と政府閉鎖について話し合った際に、重要な妥協があったのではないか、という指摘だ。それは社会保障給付をカットするという妥協だ。民主党の多くはこの妥協についてまだ気づいていないが、ホワイトハウスの経済政策担当の高官がそのような趣旨のことを匂わせたという。
 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2013/10/democrats-will-have-to-swallow-entitlement-cuts.html