英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

FOMCの注目点〜米国のディスインフレ

 朝方は風は強いが快晴。
 日本は連休の谷間だが、米国の今週の株式市場は株高でスタートした。セクター別にみると、出遅れ組のハイテク業種への期待が高まっている。決算発表も佳境を迎えているが、事前予想より好決算を発表する企業の数は73%にのぼる。ただ、売上高は事前予想に届かない企業が目立っている。
 http://online.wsj.com/article/SB10001424127887323528404578452422289319726.html?mod=WSJ_hp_LEFTWhatsNewsCollection
 今日から2日間の日程でFOMCが始まる。恒例のFOMCプレビュー。金融政策を変更するとは予想されていないが、声明文の微修正はありうる。
 ポイントはインフレーションに関する動向とコメントだ。3月のFOMCの声明文では、エネルギー価格が乱高下している影響で一時的に不安定になっているが、委員会の長期目標と比べて足元のインフレ率は若干下回って推移している、と分析している。
 その後、インフレ率はさらに下落した。コアPCE物価は1・2%に近い水準で推移。他のインフレ指標も下落基調で推移している。この物価の下落は、FOMCメンバーの関心を呼ぶと思われる。
 http://www.calculatedriskblog.com/2013/04/fomc-preview-inflation-watch.html
 3月のFOMC議事要旨から。委員の大勢は今年中に資産買い取りプログラムを手じまう方向で意見が収斂しつつある。もちろん、但し書き(a caveat)はある。結論的にいえば、FOMCメンバーが今年半ばまでに資産買い取りのペースを緩めるとみるのは、あまりに楽観的過ぎる、ということになる。
 また、Tim Duy教授も、ディスインフレ傾向に着目している。
 ”Probably more important, at this juncture is that disinflation is again evident, with headline and core PCE up just 1.0 and 1.1 percent, respectively, compared to last year”.
 ここで4月17日にウォールストリートジャーナルのインタビューに応じたセントルイス連銀のブラード総裁の発言が思い起こされる。彼は、この低迷するインフレ傾向が続けば、追加緩和が必要になるかもしれない、と述べている。
 http://economistsview.typepad.com/economistsview/2013/04/fed-watch-just-a-few-weeks-makes-a-world-of-difference.html