ユーロプロジェクトは失敗だったのか。Tim Duy教授の考察。
失業率は依然として高止まりし、ギリシャ経済は悲惨な状況が続いている。その一方、被救済国に対する国際支援団（いわゆるトロイカ）の厳しい姿勢に変化はない。その結果、ギリシャでは新たな政治危機が生じようとしている。
ユーロにとどまり続けることは、結局高い代償を支払うことになるのではないか。ドイツはキプロスに対し、厳しい条件を課す姿勢を変えていない。従来のIMFの経済再生の典型的な処方箋は、通貨安だった。しかし、ユーロに加盟したままだと、この手法も使えない。「the never-ending austerity」。永遠の財政再建を図る必要がある。
そして、こうした努力は周縁国に限ったことではない。３月の鉱工業指数は例外なく落ち込みを見せており、欧州中央銀行の描く回復シナリオは現実からほど遠いものになりつつある。
ユーロに対する疑問が生じてもおかしくない。
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