英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

Grave Concern

 朝方は晴れていたが、雨が降ったりやんだり。
 昨日のジャクソンホールにおけるバーナンキ講演について、論評記事が出ている。Fedは追加金融緩和の準備ができている、と受け止められた。
 スピーチの多くは、金融危機後にFedのとった行動を振り返ることに充てられた。過去2回の量的緩和、いわゆるQEについて、機能したと評価した。
 http://www.ft.com/intl/cms/s/0/540b1fe0-f374-11e1-9c6c-00144feabdc0.html#axzz25Bl3HEAC
 労働市場の状態如何では、追加緩和に踏み切るという。”we should not rule out the further use of such policies if economic conditions warrant.”7日の雇用統計が一層注目される。
 マーケットは早速バーナンキ発言に反応した。ダウ株価は90・13ポイント上昇。金価格も5カ月分ぶりの高値を付け、原油や債券も買われた。QE3への期待が相当強いのだろうか。
 だが、9月のFOMCバーナンキ議長が追加緩和に動くにはハードルが高い。仮に金融緩和に動けば、大統領選の最中に共和党から「政治に介入した」と批判を受けるに違いない。逆に何もしないと、今度は民主党から8・3%の失業率を放置したままで良いのか、と批判を受けそうだ。
 http://online.wsj.com/article/SB10000872396390443864204577623220212805132.html?mod=WSJAsia_hpp_LEFTTopStories
 バーナンキ議長は、弱弱しい労働市場に「重大な関心」(grave concern)を抱いていると述べた。過去の発言からすると、議長が労働市場に強い関心を抱いている発言と解釈できる。9月以降のFOMCにおいて、量的緩和に踏み切ると解釈する根拠の一つになっている。今回のバーナンキ発言のキーワードの一つとして記憶に残りそうだ。
 http://www.calculatedriskblog.com/2012/08/two-more-reviews-of-bernankes-speech.html