英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

バーナンキ議会証言

 昨日は殺人的な暑さだった。今日も変わらず。暑さがこたえる年齢になった。

 今日もFTは盛りだくさん。トップ記事はサンタンデールが今秋にもロンドンに上場する準備をしている、という話。上場で35億ユーロを手にする。
 http://www.ft.com/cms/s/0/3c51e9ea-94ff-11df-af3b-00144feab49a.html
 RBSからUK内のブランチ318店を買収する寸前だ。ドイツでも他行から店舗を買っており、随分と拡大戦略に打って出ている印象。 

 バーナンキの議会証言について。
 http://www.ft.com/cms/s/0/075a2bd0-9487-11df-b90e-00144feab49a.html
 http://www.ft.com/cms/s/0/9d1650f4-94eb-11df-af3b-00144feab49a.html
 米国経済の見通し(outlook)について、uncertainと述べた。一層の金融緩和余地も模索していると思われる。具体的には準備預金の利子率の引き下げか、Fedのバランスシート拡大。
 米国経済が二番底に陥る懸念については、消費者とビジネスの需要が成長を維持するだろうと述べるにとどまった。
 一方、住宅市場や労働市場の弱さについて軽視しなかった。失業率はエコノミストの予想を裏切り、9.5%の水準にとどまっている。また、不動産ローンの金利は非常に低水準なのに、住宅販売や建築の動きはペースが鈍っている。
 証言を受けて、株価は下落。債券は買われた。10年債イールドは7ベーシス下落して2.88%に。
 財政政策については、短期では赤字を拡大して刺激すべきだが、中期的には赤字を削減する計画を立てるべきだ、と述べた。

 Fedの今後の対応についてのブログコメント。
 http://blogs.ft.com/money-supply/2010/07/21/why-the-feds-options-are-still-under-review/
 http://blogs.ft.com/money-supply/2010/07/21/more-bernanke/
 資産拡大の効果、イールドカーブへの働きかけ、資産買い取りの効果について、Fed内部(FOMC)の意見対立などについて触れている。資産買い取りは市場をゆがめ、Fedのバランスシートを毀損する恐れがある。
 議員とのやり取りも活発で、かつ質の高いものだったようだ。
 論点の一つが、財政拡大と財政緊縮策のどちらをとるべきか。バーナンキの答えは、前述のように、短期では財政拡大、中期的には財政緊縮。
 論点その2は、Fedの採りうるオプションについて。

 こんなブログも。IMF中央銀行の役割について考察した新しいペーパー。
 http://blogs.ft.com/money-supply/2010/07/20/the-imfs-new-central-banking-orchestra/