天気は曇り。
FTトップは、G20が、財政再建について合意できなかったことで合意した、というニュース。
http://www.ft.com/cms/s/0/06dacd88-81ed-11df-938f-00144feabdc0.html
20103年までに財政赤字を半減、2016年までに債務のGDP比率を安定化させる、という目標を掲げている。ただ、これらの目標には制裁措置は伴わない。マーケットへのシグナルになれば、という期待感が込められている。
コミュニケには、日本の立場への言及もあったようだ。
一方、ボルカールールは生き残った、という記事。
http://www.ft.com/cms/s/0/e47f62d2-8212-11df-938f-00144feabdc0.html
ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーの高収益を支えてきた自己勘定取引は、解体を迫られた。銀行が顧客に応じて投資できる額も、資本に応じて規制される。
一方、悪くなった点もある。ひとつはヘッジファンドやプライベート・エクイティ部門は保持できる。
注目されるのはゴールドマンで、自己勘定取引の制限によって、収入の1割を占めていた同取引の制限で、利益の縮小は避けられない。ヘッジファンドやPE部門の制限(コアTier1の3%以内)も、収益を抑える要素になる。ゴールドマンは、1550億ドルのヘッジファンドなどの取引を抱えており、一方、コアTier1は6850億ドル。23パーセントに相当する。4年間の猶予があって、3%に減らさないといけないが、他の投資ビークルに投資資金を移し変えないといけない。
モルガン・スタンレーも然り。
2005年から政権に就いているドイツのメルケル首相に関する記事も、ちと長いが興味深い。そのしかめっ面と、孤独の香りを漂わせている、独特の味のある人だと思っていたが、記事は下のように評論している。
http://www.ft.com/cms/s/0/93b0ba16-8214-11df-938f-00144feabdc0.html
国際社会ではリーダーの1人として尊敬を集めているが、国内ではトラブルを抱えている。ひとつは名誉職である大統領選。メルケルの意に沿った人物が選ばれないと、政府を悪い状況に追いやることになる。
問題の根は、旧東ドイツの物理学者で、プロテスタントの牧師の娘というメルケルが、CDU党内で権力を握るに至った経緯にある。10年前に、党は金銭スキャンダルに見舞われた。ただ、彼女には生き残りの能力、他者より先を見通す力があり、それがこれから試されることになる。
以下長いので、略。
珍しく、夜の追加を以下に。
http://www.ft.com/cms/s/0/e634e7f2-8210-11df-938f-00144feabdc0.html
ギリシャが金融市場へ復帰する、のるかそるかの準備をしているという話。来月13日と20日、約40億ユーロの調達を予定している。これは7月にマチュリティが来る債務のロールオーバー。
しかし、これはギャンブルだ、という声があるようだ。問題は、金利の水準。持続不可能な高金利はむしろ投資家の信認を失わせる。
ギリシャ発の悪いニュースが、危機のトリガーを引いてしまう恐れもある。
ギリシャの調達が仮にうまくいかないと、ポルトガルやスペインに問題が波及し、支援パッケージの活用に追い込まれる可能性もある。
ギリシャ国債10年物のイールドはなんと10%だという。
最後に。
クルーグマンが第3次世界恐慌の話をしている。
http://www.nytimes.com/2010/06/28/opinion/28krugman.html