英字紙ウォッチング

英語メディアの経済、政治記事を定点観測

あるイラン女性の死

 雨。

 株価は上昇した。今週はFOMCを控えている。

 https://www.wsj.com/articles/global-stocks-markets-dow-update-09-19-2022-11663585612?mod=hp_lead_pos1

 イランではある女性の死をめぐり、論争が起きている。イランの複数の大都市では治安部隊と抗議者が衝突し、22歳の女性の死をめぐり、クルド地方では怒りが高まっている。

 女性の死亡はイランの道徳警察に拘束された結果である。女性はテヘランを訪問したクルドイラン系の人物である。火曜日に道徳警察に逮捕され、ぴっちりしたズボンをはいていたことを迫られた。警察当局は女性を殺害したことを否定したが、釈放される前の4日間の拘束により、昏睡状態によって心臓麻痺を起こしていたことが示唆された。

 女性の死亡の結果、厳しいドレスコードの廃止を求める声が高まっている。

 https://www.ft.com/content/4394f67d-a88d-4000-94e6-b7d20a7fe4f3

プーチン氏が非通常兵器使用に踏み切るリスク

 やはり警戒すべきは、プーチン氏が「非通常兵器」の使用に踏み切るリスクである。

 ロシアが占領した後には拷問の痕跡が残っていた。土曜日、ウクライナの政府高官はロシアの虐殺を告発した。そして、世界の反応を呼びかけている。ただ、多くの主張はまだ独立機関による検証を踏まえていない。

 イジュームでは440人の墓が発見されたとゼレンスキー大統領は述べている。まだどれだけの人々が埋められたのか、正確なことを言うには早すぎるとしている。ただ、地元政府によると、多くの人々に暴力の痕跡があるとしている。

 国連も調査に協力するチームの派遣を表明した。アメリカのバイデン大統領は日曜に放送予定のテレビ収録で、非通常兵器の使用に警戒することを呼びかけている。

 https://www.ft.com/content/22fb1d59-439a-4b87-abf5-1f3eb5e20dbf

4%超の政策金利が続く

 雨。

 今週のFOMCエコノミストの事前予想では2023年を超えて、政策金利は4%を宇わまり続けると見通されている。

 Fedベンチマークとなる政策金利を4%超で保ち続けることになりそうだ。FTの最新調査によると、3月までほぼゼロ金利近かったFFレートは、足元で2.25%から2.5%の間で推移している。火曜日に開かれるFOMCにおいて、3回連続となる0.75%の利上げが予想されている。その結果、3%から3.25%レンジの新たな政策金利帯になる。

 エコノミストの予想によると、今回の利上げ局面では、4%から5%の間まで金利は引き上げられるという。この幅を超える金利上昇を予想するエコノミストも2割ほど存在する。

 https://www.ft.com/content/22fb1d59-439a-4b87-abf5-1f3eb5e20dbf

モディ&プーチン会談

 曇り。

 インドのモディ首相はプーチン氏に対し、ウクライナ戦争をいさめる場面があった。ウズベキスタンでの会合での出来事だ。モディ首相は、現在は戦争の時代ではない、とたしなめる格好となった。

 ロシアによるウクライナ侵攻について、このような発言が出るのは珍しい。

 金曜日にウズベキスタンにおいて、プーチン氏とモディ氏の会談が開かれた。ロシアとしても、インド側のウクライナ問題への「関心」を十分認識しているようだ。

 会議は上海協力機構の会合における一コマだ。サマルカンドに集まって意見交換をかわした。そこで目立ったのが、インドや中国という大国の発言である。

 習近平氏もモディ首相も、ウクライナ問題については中立を保っている。しかし、ロシアとの強いつながりは、世界においてロシアが主要プレーヤーでふるまい続けるうえで重要である。

 裏返せば、西側諸国による対ロシア制裁により、ロシアとしてはインドや中国にますます依存せざるを得なくなっている。モディ首相は電話で何度もプーチン氏に対し、戦争の時代ではないことを訴えているようだ。

 これに対し、プーチン氏はできるだけ早く戦争を終わらせるために、ベストを尽くす、と述べたが、キエフ政府を非難する姿勢は変わらない。

 インドがウクライナ問題に関心を寄せる背景には、ウクライナ侵攻により食料やエネルギー原材料の価格が上昇したほか、数千人に及ぶインド人の医学生ウクライナから避難せざるを得なくなっていることがある。

 インドのシンクタンク研究員は、モディ首相の対ロシア姿勢、トーンが変わってきたことを指摘する。

 https://www.ft.com/content/d0ac0361-c101-4605-ba22-ee20f9f92233

プーチンの敗北

 米国で不動産ローンの金利が急上昇している。

 https://www.wsj.com/articles/mortgage-rates-hit-6-02-highest-since-the-financial-crisis-11663250402?mod=hp_lead_pos3

 プーチンウクライナで敗北しつつある。西側諸国はこれをより加速させるように動きべきだという。エコノミストより。具体的には武器供与の必要性を訴えている。

 プーチン氏がウクライナを侵攻する際にもっとも多く使った言い訳の1つが、両国は1つの国であるというものだ。今週、ウクライナ軍がハルキウからロシア軍を追い払った際に発したのが、「いまもあなたはそう考えているのか」という言葉だ。

 9月5日に始まったハルキウの反撃は、もっとも劇的なロシア撃退劇だった。

 今回の反撃成功の重要性は6000平方キロに及ぶ領土をわずか2,3日で奪回したということだけではない。ウクライナ軍はロシア兵士が放置して逃げた戦車や銃、弾薬を確保した。

 ウクライナ軍は2つの輸送拠点も奪還した。イジュームとクピャンスクである。この2つの拠点はロシアにとって、ドンバス地方を征服するのに不可欠な拠点でもある。この結果、プーチン氏がもくろんでいる南部と東部ウクライナにおける住民投票は延期となった。

 戦争の見通しを語ることにはリスクがあるが、戦争の流れは転換したかのように見える。ロシアの占領は逐一調査され、ウクライナは徐々にロシア支配をひっくり返しつつある。

 ウクライナの前進は2つの軸からなる。1つは物資、もう一つは人員だ。ハードウェアに関しては、大きく進歩している。アメリカや他の友好国は十分な射程と正確性を持つロケットを提供している。ウクライナ軍は正確に敵の弾薬拠点や司令部、ロジスティクス上の拠点を攻撃できるようになった。この攻撃は前線から遠く離れても可能になっている。

 こうした攻撃をロシアはとることができない。ロシアが上回る空軍の攻撃能力は対空防衛システムにより封じられている。ロシアは武器不足に直面しつつあるが、ウクライナはそれとは対照的だ。ウクライナ軍は古いワルシャワ条約時代の兵器から、最新のNATO装備に置き換わりつつある。

 ウクライナの人員の利点も拡大しつつある。ロシアが当初侵攻にあたって準備した20万人の軍隊は、ウクライナを占拠するには十分ではなかった。ロシア軍人の損耗も激しい。7万人から8万人の兵士が殺されるか負傷したと推測されている。ボーナスを与えるということをしながらも、プーチン氏は兵士の充足に苦労しているようだ。

 ウクライナはこれに対し、成年男子の人口を頼ることができる。彼らの士気は十分高く、NATOのおかげで十分な装備を得られ、訓練も十分施されている。プーチン氏は若いロシア人を数多く、戦場に送ろうと考えているが、この動きが国民の間で人気がないことを十分わかっている。それゆえに、こうした決断ができないでいる。仮に徴兵を決断できたとしても、募集し、訓練し、装備を与え、前方にいやいやながら送るのは、数カ月かかる。

 ウクライナの成功は必ずしも約束されていないが、その道筋は十分認識されうるものだ。ロシアをウクライナ領土から完全に追いやるのは簡単ではない。それゆえに西側諸国は成功を強化しなければならない。

 https://www.economist.com/leaders/2022/09/15/vladimir-putins-war-is-failing-the-west-should-help-it-fail-faster

ウクライナをめぐる中露の「違い」

 晴れ。

 プーチン大統領は、中国のウクライナに対する「関心」に注目している。中国とロシアとでは、明らかにウクライナに対する姿勢が異なることがあらわになった。

 木曜日、ウズベキスタンプーチン氏と習氏が会談を行った。

 https://www.ft.com/content/d1a1e185-0668-4f5f-b5a5-bd37a615e4eb

 パタゴニア創業者のお話。気候変動危機に対処するため、持ち株をすべて信託に預けるという。

 https://www.ft.com/content/18b65e37-945a-4237-ae48-31ab1906ec58