雨。
タリバンがカブールを完全制圧しようとしている。ペンタゴンは、イスラム主義者がカンダハルを奪取すると、首都が孤立するリスクがあると警告している。
タリバンはアフガニスタンの第2の都市であるカンダハルを制圧した。同時に首都のカブールの完全制圧を開始している。米軍の撤退に伴い、NATO同盟国は会議を開催しようとしている。
イスラム主義者の軍事組織はアフガニスタンの都市を次々と攻略している。激しい戦闘の後、少なくとも34ある都市のうち、14を制圧した。タリバンの行動をみる限り、首都のカブールを包囲しようとしているとペンタゴンの広報官は述べた。
NATO諸国はタリバンの攻撃による暴力に深い関心を寄せていると述べた。同時に政治的な解決にコミットしていくという。
しかし、英国の防衛大臣は、アルカイーダのような国際テロ組織の楽園にアフガニスタンが再びなってしまうと警告した。いわゆる「失敗国家」になってしまうと、こうした種類の人々を生み出すという。
ウォレス英防衛大臣は同時に、ワシントンの静観の姿勢も警告した。アフガンは内戦に向かっているという。
米軍は現在、カブールに3000人の部隊を送っている。アメリカの外交官の脱出を支援するためだ。しかし、1975年にベトナムのサイゴンが陥落した後のような空白状態には戻らないとしている。
タリバンの代表はカタールにいて、米国や英国、パキスタン、中国などとの幅広い話し合いを続けている。
https://www.ft.com/content/4212262b-2478-49c9-b1b3-ef80a0a93f06
NYTより。20年間をかけてアフガニスタンの軍事組織を作ってきたが、崩壊はあまりに早かった。それはなぜなのか。
タリバンの急伸は明確になりつつある。米国はアフガン政府の軍事組織を強靭で、独立して戦えるものにしようと20年間努力してきたが、それは失敗に終わった。
米軍は830億ドルもの資金を武器や装備、訓練に注ぎ込んだ。これはオバマ政権のアフガン政策の主要な柱であった。米軍をイメージしたアフガニスタン軍隊を作り上げることを目指した。
しかし、それは失敗に終わり、アフガニスタンの将来はより不確かなものになった。
https://www.nytimes.com/2021/08/13/world/asia/afghanistan-rapid-military-collapse.html
アフガン政策の失敗はバイデン氏の信任を棄損する結果となった。しかし、タリバンの勝利は同時に中国にジレンマを突き付けている。
アフガンの諸都市をタリバンが次々と奪っており、アフガン政府の崩壊は不可避だろう。9/11からちょうど20年のタイミングでこうしたことが起きそうだ。
これはバイデン政権に次のような疑問を突き付ける。バイデン政権は中国との競争に戦略的になれるのかどうか。
https://www.ft.com/content/71629b28-f730-431a-b8da-a2d45387a0c2